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第26話
百合子さんのマンションで風呂にまで誘われた沙紀。そしてそこで、陰部まで曝した沙紀。
俺は沙紀の悲しげな表情を見ながら「アソコ…ぜんぜん…緩く…なかったぞ」と囁くように云った。しかし声は、微かに震えていた。
「本当に?なら良かった…でも」
「でも?」
「うん、ちょっと心配かな」
「大丈夫だって、気にするな」と、俺は沙紀を抱き寄せた。
それから少しの間、静かな時間が流れて「それで、風呂からは無事に出れたんだろ?」俺は訊いた。
「うん。でもね、出て暫く頭がボォっとしてたの」
「ああ、また逆上せたのかな、大丈夫だった?」
「大丈夫は大丈夫だったんだけど、いきなりピポンてインタフォンが鳴ったの」
「インタフォン?」
「百合子さんがモニターに出て、一言二言喋ったと思ったら『主人が帰って来たわ』って」
「えっ、早いだろ」
「うん、まだ昼間だったからね。でも、それから直ぐに上がって来て『沙紀さんが来るって聞いたんで、帰って来ましたよ』って」
「何が忙しいだよ、暇じゃないかよ」
「そうよね」
「それでどうしたの。あ、沙紀はちゃんと服は着てたんだろうな」
「ああ、それは勿論」と沙紀が笑った。今夜初めての笑みかもしれない。
「それで、勝野さんとはどんな話をしたんだい」
「うん、その前に、お風呂上がりで暑かったの。百合子さんもそれを分かってて、もう一度お酒を」
「なるほど」
「勝野さんは『俺はビール、沙紀さんは』って聞くからアタシもって」
「それから飲み会か」
「でも、量は大した事なかったよ」
「分かった。で、どんな話を」
「それがね…百合子さんがアタシとお風呂に入った話をして『沙紀さんのアソコ、あなたのアレが入ったから緩くなってないか心配で』って云って、二人で笑うのよ」
「なっ、そんな話を!」
「それで勝野さんが『じゃあ、締まりが良くなるトレーニングを教えないと』って」
「そんな事まで…」
「でもね、アタシも締まりは良いに超したことがないし、そういうトレーニングがあるなら知りたいと思ったのよ」
「そうなのか…。でも、その場で聞いたわけじゃないだろ?」
「うん、興味はありますって云ったら『じゃあ、いずれね』って百合子さんが」
「いずれね…か」
「で、話があの野天風呂の話になって、アタシの身体を品評し始めたの」
「うっ、まさか」
「勝野さんね、奥さんの前だっていうのに、アタシの身体の事を凄く褒めたの」
「沙紀はそれで喜んだのか?」
「そんな大袈裟にはしなかったわ、けどやっぱり…」
「悪い気はしなかった、って事か」
「う、うん」
俺は今ひとつ、女心というか沙紀の気持ちが理解出来なかった。自分が間違いを犯した相手を前に、しかもその相手の妻がいる前でのその会話に。
「でもね、勝野さんが『私が貴女を抱いたのは、貴女のご主人が百合子を抱いたからだよ』って云って『もう、貴女を抱く事はないからね』って」
沙紀のその話、勝野氏の言葉に俺は、心の中で頷いた。それはそうだ、他人の妻を抱くなんて、いわゆる御法度なのだから。
それにしても、あの夫婦は互いのパートナーがどんな理由にせよ、他人とセックスしたというのに、罪悪感を感じてないのか理解に苦しんでしまう。
「それにね」沙紀が難しい顔になって続けて来る「勝野さん『私はそれを分かっているんだけど、妻の方がね』って」
「ん、どういう意味?」
「うん『妻は若い男の身体が気に入ったみたいでね』って」
「ええっ!」
「『まあ、それは冗談だけど色々とね』って云って『若い人に負けないように、あれ以来はしっぱなしです』って」
「それは、百合子さんを毎晩のように抱いてるって事…かな?」
「うん、そうみたい。でね『私達は普段からも夫婦関係に刺激を持つように気も使っててね、いいかな?』って」
「いいかな、とは?」
「う、うん『ちょうど良い機会だし、今からここでセックスするから、沙紀さんはじっくり見ててよ』って」
「何ぃーーッ!」
「そうなの、それで二人が」
俺はまさかの展開に頭が痺れてしまった。勝野夫婦が変わった夫婦だと思ってはいたが、そこまで変な人達だとは。
その後の沙紀の話によると、お二人はその準備に入り、勝野さんはまずシャワーを浴びに行き、百合子さんは寝室にベッドを整えに行ったとか。沙紀は唖然としたままソファーに座っていたそうだが、心の中では奇しい高鳴りを感じていたらしい。
やがてシャワーから出て来た勝野さんは、白いガウンを羽織っていた。百合子さんもいつの間にか、お揃いのガウンに着替えていた。そして沙紀は、百合子さんに手を取られ夫婦の寝室に連れて行かれて、そこでなんとデジカメを渡されたのだ。
「そう『コレでアタシ達がしてるところをビデオに撮って』って」
「マジかよ…」
「『写真もお願いね、主人のがアタシの膣(なか)に入ってるところとか、局部もね』って」
「んんんッ」口元からは、無意識に唸り声が漏れていた。それにしても凄すぎる変態的な性癖。
「『家(うち)の人ね、誰かに見られると凄く興奮するのよ』って云って、百合子さんがガウンの前を開けたの。中はね、とても卑猥な下着だったの」
「ううっ、沙紀はそれで、見たんだな?」
「う、うん。もう始まったら目が離せなかったの」
「ご主人のデカいのも間近から見たんだな」
「そう、記憶通りで、ゴツゴツしてて禍々しかったわ」
「じゃあ、また魅入られたのか…」
「そ、そうね…デジカメで夢中に撮影しながら、二人が繋がってる所なんかもシッカリ撮ってたわ」
「あぁ…」
「アタシね、見てるだけでアソコが濡れて来るのが分かったの。でも…」
「でも?」
「うん、我慢して…冷静を装って撮影したの。時々、勝野さんも百合子さんもアタシの方を向いて、何とも言えない顔をするのよ。まるで…」
「ま、まるで?」
「うん、貴女も欲しいんだろ、って聞かれてるみたいで」
「で、でも…」
「うん、大丈夫よ。間違いは無かったから」
沙紀のその言葉を聞いた時、身体の力がすうっと抜ける気がした。しかし、少し前から俺のアソコは硬くなっていたのだった。