小説本文



 仰向けで男に跨り腰を振っている夕霧(ゆうぎり)に、もう一人の黒人の男が迫っていた。
 己の巨根を観客に見せ付けるように一物の根っこを握り、男は褐色の肌より更にどす黒い凶器を夕霧の尻穴に狙いを定めた。


 客席の中村はその凶器に睨まれ、身動きが出来なくっなっていた。
 黒人の男はそんな観客をあざ笑うかのように夕霧の尻穴の入り口に、今、凶器をあてがった。


 “グッ”
 「あっ!」


 “ググ”
 「あああ・・・」


 “グググググ”
 「あああ・・・はあああ・・・」


 「オクサン モウ ハンブン ハイッタヨ」
 「ああああ・・・おっ おっけい・・よ・・」


 「ヘヘヘ オクサン スケベネ・・イッキニ イキマス」
 男はそう言うと遠慮する事無く一気に夕霧の尻穴を突きぬいた。


 「おおお~・・」
 (・・・・・・)


 「おっ おっ おっ おお・・・」
 (・・・・・・・)


 「あ あ あ さっ 最高おお、 サイコーよお サイコーなのー・・」
 (・・・・・・・・)


 「・・もっと もっと 突いてー 良いの 良いのよー、もっと もっと オマンコとアナル 突いてえー お願いー」
 黒人の男共の生贄に自らその身を捧げる事が幸せなのだろうか、男に突かれた仮面の女は歓喜の声を高々と上げ始めた。


 中村の耳に聞こえる夕霧の艶(なまめ)かしい声、それは間違いなく普段聞いている妻のみゆきの声だった。
 (凄・・・みゆき・・お前は・・)


 中村の目の前わずか数メートル先には、黒い身体に跨り女穴で一物を受け入れ、その上の穴でもう一つの物を受け止めている白い肌があった。
 そこには前回若い男に初めてアナル処女を捧げた時の初々しさは全く感じられなかった。
 あるのは2つの穴で快楽を貪(むさぼ)り続ける熟女の浅ましい姿だけであった。


 「ふふふ さすが夕霧だ」
 先程から中2階にあるVIPルームでは神崎とママが舞台を覗きこんでいる。


 「うふふ、本当ね。うちの黒人の物を同時に受け入れたのは夕霧が初めてね」
 「ああ、そうだ。夕月(ゆうづき)も夕華(ゆうか)もあいつらの物を2本同時はビビッてやれなかったからな」


 「うふ そうだったわね・・」
 「ママ それに 見てみろ ・・・ちょっとは痛がるだろうとは思っていたのにあの悦(よろこ)びようを・・」


 「凄いは 夕霧さんは・・やっぱり特訓の成果ね」
 「ふふ でもこの後のショーも凄いぜ」


 「うふ 楽しみだわ・・」


 「ああああ・・あへ・・あへ 良いわあ~ 凄いのお~ くっ くっ 狂っちゃうわあ・・・ああ ああ 」
 舞台の夕霧の口からは涎(よだれ)が止めどなく流れ、身体は小刻みに痙攣を起こしていた。


 「いっ いっ 逝っちゃう・・逝っちゃう・・逝く 逝く 逝っちゃう・・みゆき 逝っちゃうー」


 (!・・・・・・)


 「くくくく・・・はっ はははは 聞いたかママ・・夕霧の奴 自分の本名を言っちまったぞ・・・ははは」
 「たまにいるのよね 今みたいなハプニングを起こしてくれる奥さん・・」


 舞台を覗き込みながら神崎が腹を抱えていた。
 やがて夕霧は2つの穴で肉棒を感じながら天国へ登りつめた。


 2人の黒人は夕霧が逝ったのを確認して、ゆっくり自分の巨根を抜き取り立ち上がった。
 満足した表情を浮かべる黒人たちの横で、夕霧はうつ伏せのまま肩で息をしている。
 アナルと淫部、2つの穴からは今出したばかりの黒人たちの白い液が流れ出していた。


 黒人たちは横たわる夕霧を気にする事無く愛液で黒光りする自慢の物を客席に見せ付けると、楽しそうに笑いながら舞台裏へと消えていった。


 (み みゆき・・だいじょうぶ・・なのか・・)
 中村は無意識のうちに大きくなった自分の股間を握ったまま、舞台の女から目を離す事が出来なかった。