小説本文



 拓也は1度精を放出した後も、力強い回復力でみゆきを責め立てた。
拓也の講習はいつの間にか、みゆきの調教へと変わっていった。
この日みゆきは何度逝ったのだろうか。
やがてみゆきは気を失ってしまった。

しばらくしてみゆきが目を覚ますと、既にそこには拓也と田沢の姿はなかった。
ふらりと立ち上がりながらシャワー室へと向い、バスタオルを巻いて出てきた時には、ママが手に封筒を持って待っていた。

「みゆきさんよくがんばったわね、御疲れ様。はい、これ3日分の御給料よ」

みゆきは封筒を受け取ると中身を確認した。
「ママ こんなに?多くないですか」

「うふ 田沢さんがね、みゆきさんのおかげで上手く出来たって喜んでたわ。だからボーナスを出してくれたみたいよ。ふふ」

ママのその言葉を聞いて、みゆきは体の芯がカーッと熱くなるのを感じた。
みゆきはまだ夢の中にいる気分のまま、身支度をしてスタジオを後にした。
そしてその足で街金に金を返すため駅へと向った。
電車に乗ってその人込みに日常を思い出した時、初めて先ほどの出来事が頭の中に浮かんできた。
拓也に唇を許した事も生で精を受けた事も、いずれそうなると覚悟をしていたのだろうか、先日のように涙が出る事は無かった。

街金に金を返済に行ったが、結局3日間の報酬全てを返済に回す事はなかった。
一部の現金を手に持ってデパートのお気に入りのブティックに行った。
自分へのご褒美だったのか? 女友達への見栄の為なのか? それとも無意識のうちに来週の拓也とのデートの事を考えていたのか?

ブティックで買い物した後、隣のランジェリーショップに導かれるように入って行った。
店員に勧められるまま高級な物を買いあさった。
その中には娼婦が身につけるような赤や紫の、原色のTバックやバタフライと呼ばれる卑猥なショーツも含まれていた。
みゆきの頭の中では、先日目覚めた黒いDNAが活発に動き出していた。

デパートをちょうど出た時、マナーモードにしている携帯が震え、そこに真由美からの着信があった。
『これから裕子とお茶をするのでみゆきもどうぞ』・・・女友達の誘いだった。

みゆきが店に着いた時には、既に裕子と真由美は盛り上がっていた。
2人とも先日とは違う洋服を着ている。

席に着くと裕子が意味ありげな視線を送ってきた。
“今日もモデルの仕事だったの? 早く様子を教えてね”そんな声が頭に響いてきた。

“違うわ。・・・私、今もっと凄い事してるのよ。今日もしてきたのよ”、そんな意味を込めて裕子に視線を返した。
裕子には借金を全て返し終わったら“仕事”の話をすると言ってあった。

 横から真由美が声をかけてきた。
「みゆき、今日もおしゃれな服ね。とっても似合ってるわ」

「ありがとう。真由美のその服もセンス良いね」

そんな挨拶代わりの言葉が行き交った後は、話題は子供、芸能、グルメへと流れていった。
この日の話の中心は真由美と裕子で、みゆきは聞き役に回っていた。

「ねえねえ、あっちの席に可愛いい子がいるよ」
そう言って裕子が真由美のわき腹をひじで軽く突ついた。
みゆきも視線を移したその先には、3,4人の若者のグループがあった。
世間ではジャ○ーズ系と呼ばれる若者達だ。

みゆきはその若者達の顔を見ながら拓也の事を考えていた。
(拓也君はあの子達とはどこか違う・・影がある、うん。それにもっと大人っぽいわ)

そんな事を考えている時、キュッ! と子宮が疼いた。
今日の拓也の精があそこから溢れるような気がして、みゆきは一瞬腰を上げそうになった。

「どうしたのよ若い子をじっと見ちゃって、あれえ・・・ひょっとして、みゆきの好みなの?」
そう言って真由美が、意地悪っぽい目を向けてきた。

「えっ、なっ何よ。真由美ったら もう」
そう否定しながらもみゆきは、自分の顔が赤くならないか心配だった。

3人のおしゃべりは、それぞれが主婦に戻る時間まで続いた・・・。