小説本文



 みゆきは田沢の脂(あぶら)ぎった毛深い身体に抱きしめられ、指とねちっこい舌の愛撫に脳みそが蕩(とろ)け始めていた。
以前毛嫌いした醜い男に抱かれている事が、みゆきを深い陶酔の世界へと沈めていったのだ。


(あぁぁぁ・・・~もっとしたい、もっともっと下品なことをしたい・・・わたし・・・拓也君の言うとおりMなんだわ・・・)


 みゆきは肛門を舐められていた。
 醜い中年男の舌にみゆきの肛門が喜んでいた。
(あぁぁ・・あたしも舐めたい・・・田沢さんのお尻の穴を・・・舐めたい・・・犬みたいに舐めたい・・・)


みゆきの心の声が聞こえたのか、田沢が向きを変え、四つんばいになり汚い尻を突き出した。
すぐにみゆきは田沢の尻の割れ目を広げ、 剛毛の奥の穴にむしゃぶりついた。
(あ~ おいしい・・・田沢さんのお尻の穴・・・はあ~ん あそこがジンジンするわ・・・)


やがて田沢は自分の男根をみゆきにしゃぶらせると、みゆきに犬の格好になるように命じた。
みゆきはその命令に飼い犬のように尻を高く突き出した。


みゆきは幸せを感じていた。醜い男に肛門を見られる事を。毛嫌いした男に奴隷のように扱われる事を。


田沢が真珠を埋め込んだ一物をみゆきの膣へ挿入すると、みゆきはその塊(かたまり)に喜びの声を上げそうになった。
田沢はみゆきのその口を素早く大きな手で塞(ふさ)ぐと小声で囁いた。
「奥さん どうだい、あのビデオの奥様達の仲間になりたいかい?これは強制でも脅迫でもないぜ。別になりたくないって言っても俺はちゃんと腰を振ってやるぜ・・・ほら こんな風に」


 そう言うと田沢は激しく腰をふりだした。
 (ああー ああー なりたい なりたい あの人たちみたいに・・・あっ あっ あっ あっ あっ)


 借金の返済の為に覗いてみた世界は、入り口の所でみゆきの心と身体を早くもアブノーマルな行為に目覚めさせてしまっていた。


 事務所では神崎とママがモニターで、みゆきと田沢の様子を先ほどから見ていた。
 「ふふふ・・・そろそろいい頃だな、拓也、出番だぞ」
 「はい」
 神崎の声に返事をして拓也は椅子から立ち上がり、そしてママに目で挨拶をすると部屋を後にした。


 ベットでは田沢が胡坐(あぐら)をかくと、みゆきに上に乗るように命じていた。
 みゆきは田沢に背中を預け、もたれかかる様にM字になった。


 その時この部屋のドアが開き、拓也と仮面をつけた女が入ってきた。
 拓也はちらりとみゆきの様子を見たがすぐに女と抱き合いキスを始め、そしてお互いが服を脱がせ始めた。


 乳房を露出したブラジャーだけを残し、仮面の女は拓也の前に跪(ひざまず)き、拓也の物を取り出すと咥え出した。
 2人の姿を唖然とした表情で見ていたみゆきだったが、田沢の声ですぐに快楽を思い出した。
 「さあ奥さん、俺のを自分で入れるんだ。いいか、拓也は自分の愛する女が他の男にやられて感じている姿を見ると喜ぶんだよ。さあ、ほら見せてやりなよ。奥さんも今以上に感じるぜ」


 田沢が言った“自分の愛する女”という言葉に、みゆきの子宮が震えだした。
 みゆきは股の下に手をやると、田沢のゴツゴツした男根を握り締め、自分の膣にあてがった。
 そして拓也の目を見ながらゆっくりそれを導いていった。


 そんなみゆきを見ながら拓也は、黙ったまま仮面の女の顔をみゆきの方に向け、四つんばいにすると自分の物を挿入した。
 拓也は無表情のまま腰を激しく振り出していた。
 それに併せるようにみゆきも腰を上下に振りだした。


 みゆきと拓也はお互いを見詰め合っていた。
 みゆきの口からは何とも言えない喘(あえ)ぎ声が上がっている。


 そして拓也が腰を振りながら口を開いた。
 「みゆき・・・」
 「あっ・・・」


 「みゆき・・・愛してるよ」
 「あっあっああああ あたしも・・・ あああああ し あ わ せ・・・」


 その瞬間みゆきの中の黒いDNAは、みゆきの頭と身体を完全に征服した。
 夢の中をさ迷うような田沢とのセックスが終わると拓也が近づき、今まで田沢に突かれていた陰部を優しく舐め始め、みゆきの新たな喘ぎ声の中、今度は拓也がみゆきに覆いかぶさってきた。
 やがてみゆきは快楽のうねりの中、失神してしまった。


 あれから何時間眠っていたのだろう。
 みゆきが目を覚ますと部屋の中には西陽(にしび)が射し込んでいた。
 ベットの横には拓也のニコニコした無邪気な笑顔が待っていた。


 しばらくすると、2人の前にママと神崎が姿を現した。
 神崎とママは拓也とみゆきを連れてビルの中を案内した。
 3階はみゆきのヌード撮影などで使われたスタジオが数箇所。4階は事務所と控え室だった。


 そこを出ると4人は5階へと階段を上っていった。
 「さあ、ここがあなたが活躍する舞台よ」
 ママはそう言ってみゆきの背中に手をあてた。


 4人が舞台の上に上がると、みゆきは顔を一回りするように壁から天井、そして観客席を見渡した。
 「みゆきさん、今度この舞台に立つ時、あなたは“夕霧(ゆうぎり)”さんです」
 神崎が優しそうにその名前を伝えた。


 「“夕霧”?・・・私はゆうぎり・・・」
 「そう、ここでこの仮面をつけたらその瞬間から、あなたは中村みゆきではなく “夕霧”に生まれ変わるのです」 
 そう言って神崎は、蝶を模(かたど)った仮面を手渡した。
 「これは・・・」
 「そう、これを着けてこの舞台の上で蝶のように舞うのです」


 神崎の言葉にみゆきは手に取った仮面を見つめていた。

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