小説本文



 舞台は既に始まっていた。
最初のステージにいきなり夕華(ゆうか)が登場した。
中村の脳裏には前回の生板ショーの映像が刻み込まれていた。
この日の夕華は赤い蝶の仮面で登場すると、すぐに縛られ、マンコとアナルをバイブで責められ、浣腸され、最後にそれを排出する様を披露した。
そして黒人の極太チンポをアナルで受け止め、やがて失神した。


次のステージには、夕月(ゆうづき)が黒い仮面で登場した。
前回の夕月はヤクザ者に前と後ろの穴を同時に責められていた。
今回はSMショーだった。
夕月は鞭で打たれ、バイブで甚振られ、蝋燭を垂らされ、縛られ、最後には吊るされていた。


中村は心待ちしていた夕月と夕華が連続して登場した舞台に股間が膨れ上がり、先っぽからは我慢汁がズボンの外側まで染み出していた。
中村は早く自分の物を扱(しご)きたくてたまらなかった。


その後もステージは進んでいった。
中村の部屋の扉がノックされ、神崎が入ってきた。


「中村さん、いかがですか、ここまでは?」


「いやあ、すごいですね。特に夕華さんと夕月さんにはとても興奮しました。」
中村はズボンのシミを気にしながら答えていた。


「ありがとうございます。あの2人が今うちではNO1とNO2ですね。お互いが競い合ってます。・・中村さん、あの2人と犯(や)ってみたいと思いますか?」


「えっ そっ それは まあ 男ですから・・・やってみたいと思いますよね・・・ええ・・・はい」
 中村はテレながら頭をかいた。


「ふふふ、そうですか。でも、この次登場する奥様もすごいですよ。 今日がデビューですが、近いうちに夕月、夕華のトップ争いに入ってくると見てるんですけどね」


「そっ、そんなにすごいんですか?」


「ええ、夕霧(ゆうぎり)さんって言うんですが、・・・この奥様には才能があります」


「才能?・・・ですか」


「はい。 まあ、百聞は一見にしかずです。 ショーの時間も特別に長めにとりました。 楽しみにしていて下さい。 私もここで一緒に観覧させてもらいますよ」


「あっ、はい。どうぞ・・・」


司会の男が再び登場した。


「皆様、次に登場します奥様は、今日、初めてこの舞台に上がる奥様です」
 司会の言葉に観客席から一斉に声が上がった。
「では 早速登場していただきます、“夕霧”さんです」
司会の男の声に舞台袖から一人の女性が姿を現した。
それはおしゃれなワンピースを着た女性だった。
あの妖しい仮面さえ着けてなければどこでも見かける女性であろう。


 ( ! )
(こっ このワンピースは・・ )


手を下腹の前あたりで組み、俯きかげんなその雰囲気からも夕霧の緊張が会場中に伝わってくるようだった。
観客席の男達が、仮面の奥から“初めての女”を好奇の目で見ている。
「皆様!」
司会の男の突然の大きな声に一瞬客席が静まり返り、そして今度は静かに男は語り始めた。


「・・・夕霧42歳。サラリーマンの夫と中学生の男の子が一人の幸せな家庭の主婦が、なぜ! 今! この場所にいるのでしょうか?・・・」
「・・・・・・」


「・・・この奥様はある出来事が原因で借金をしてしまいます。 金利の高い街金です。 その借金を返すために下着やヌードのモデルを始めます。 最初は素顔を隠して撮影されますが、直ぐに素顔を曝(さら)け出して撮影に応じるようになります。 卑猥なポーズも素顔で応じたと聞いています。 次にこの奥様はポルノ男優の講習の相手を務めます。 初めて夫以外の男に抱かれます。・・・全てが借金の為だけだったのでしょうか?・・・わかりません。・・・しかし、その答えはこの舞台の上にあります。 奥様は今、自分の意思でここまで上がってきました。 そう、変態奥様の仲間になる事を誓ってここまで上がってきたのです。・・・では皆様、最後まで見届けましょう、夕霧さんの“淫乱の舞”を」


長い口上を言い終えると司会の男は舞台の袖へと消え、それと入れ替わるようにガウンを身にまとった田沢が舞台に姿を現した。
田沢は長い舌を出し、自分の分厚い唇を舐め回して夕霧の周りをゆっくりガウンを脱ぎながら歩きまわっている。


厭(いや)らしい爬虫類のような目で夕霧を見つめながら、田沢はガウンを脱ぎ去った。
観客に赤いTバック1枚のその中年太りで毛深く醜い身体を曝け出すと、田沢は夕霧の下顎に手をやり顔を上げた。
そして夕霧の顔を舐めますように見ると素早く耳元で囁いた。


「拓也がどこかで見ているぞ。思いっきり嫉妬させてやるんだ。その方が後でたっぷり愛してもらえるぜ」
そう言うと田沢は、夕霧の唇にむしゃぶりついた。


観客席まで“ジュルジュルジュル”という音が響き渡り、夕霧が身体をくねらせ始めた。
しばらくキスが続いていると、今度は夕霧の口からフンフン鼻を鳴らす音が聞こえてきた。
田沢が唇を離すと2人の口から唾液が地面に滴(したた)り落ち、夕霧は空中を見つめながら早くも陶酔(とうすい)の世界に入っていった。

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