第1話 第2話 第3話 第4話 第5話 第6話 第7話 第8話 第9話 第10話 第11話 第12話 第13話 第14話 第15話 第16話 第17話 第18話 第19話 第20話 第21話 第22話 第23話 第24話 第25話 第26話 第27話 第28話 第29話 第30話 第31話 第32話 第33話 第34話 第35話 第36話 第37話 第38話 第39話 第40話 第41話 第42話 第43話 第44話 第45話 第46話 第47話 第48話 第49話 第50話 第51話 第52話 第53話 第54話 第55話 第56話 第57話 第58話 第59話 第60話
第35話
2人はそれから改めて自己紹介をして、食事をオーダーした。
夕華(ゆうか)の旦那と名乗った目の前の男の本名は、田中一郎、年齢55歳。
みゆきと同じ年の夕華こと、田中真由美よりほぼ一回り上の年齢だった。
「田中さん、こうして話をしていると、あのマンションでの同じ人物とはとてもとても思えないんですけど・・・」
「はは いや 面目ない・・・。私は昔からよく真面目って言われてたんですけど・・・でも、実は結構な変態男なんですよ」
「えっ、そうなんですか?」
「はい、自信を持って」
「田中さんは、どういう切っ掛けであの“劇場”を知ったのですか?」
「ふふ、“欲望の劇場”ですね・・・話すと長くなりますが、私 以前は固い仕事をしてましてね・・・」
「固い仕事?」
「ええ、あっちの方」
田中はそう言うと、大きな窓から見える目の前の通りの遥か先を指差した。
「中村さん、この先の大きな交差点の所にある建物ってご存知ですか?」
「・・・この先?・・・けいしちょう・・・警察?・・・刑事なんですか?」
「元ですけどね」
「それが なんで・・・どう関係してくるんですか?」
「まあ、聞いてください。じつは警官って変態が多いんですよ、それも信じられないくらいのね・・・重圧のかかる息苦しい職場だからかも知れませんが、殆どの人がストレスを溜めてます。それも一般人には計り知れないストレスなんです。その反動が精神を歪(ゆが)めるんでしょうね・・・」
「・・・なるほど・・・」
「はい。それで私のように生まれつき酒を飲めない人間は尚更だったのでしょうね。ストレス解消は人それぞれですが、私はそれが 女・・・いや、女というより妻に向いたのですね」
「奥さんにですか・・・」
「うちの妻は昔から堅物なんですね。私は何故だかそんな面白みの無い妻を無性に壊したくなったんです・・本当は壊す前に、堅物の顔の裏に実は別の顔がないか・・そんな事を勝手に妄想していたのですが」
「・・・別の顔?・・・」
田中は中村の前で目を輝かせ、肉汁が溢れたステーキをしゃぶりつくように口に運びながら話を続けていった。
「はい、別の顔です。これも私の勝手な妄想なのですが、まあ聞いてください・・・世間で言う“よき妻” “よき母”、そんな女こそ 朝、子供と旦那を見送って一人になるといきなり全裸になって秘密の場所から性具を取り出しオナニーを始めるんです。そして、昼前にテレクラに電話してテレフォンセックスをするんです、私に聞かせた事の無い隠語を口にしながら・・」
「そ それで・・・」
「それで妻は出かけるのです、普段着のままで。それでデパートのトイレで着替えるんですよ、娼婦の格好に・・・」
「・・・・・・」
中村は油で光る田中の口元に飲み込まれるように、話の中へと吸い込まれていった。
「そして妻は男を誘うんです、汚い路地裏で・・醜い中年男に声を掛けられ、ついて行くんですよ薄汚れたラブホテルに・・・」
「・・・・・・・」
「妻は実は売春婦だったんです・・・と、まあ 私はいつの間にかそんな事を勝手に期待するようになってたんですね・・」
「凄い妄想ですね?・・・それで本当のところは」
「・・・残念ながら、そのような事は一切無かったんです」
「そうですか・・・」
「なぜ無かったと言えるかというと・・・私は家に盗聴器や盗撮用にカメラを設置したりしたんです。それと、妻を尾行した事もありました」
「そんな事まで・・でも奥様に何か疑惑があったのでは?」
「いいえ。私が勝手に期待していたんです。でも何も無かったんです・・・残念ながら。・・・でも、盗聴器やカメラを仕掛けたり、尾行している時は何て言うんでしょう・・・そう、 高揚感を覚えるようになったんです。そして妻に怪しげな事がなかった時の残念な気持ちと、次への期待感と・・そんな事の繰り返しがしばらく続いたんです」
「・・・・・・・」
「でも悲しいかな、やっぱり妻は堅物のままだったんですね」
「それでその後はどうされたんですか?」
「私は妻に変態な匂いを嗅げないと知って、・・次に・・・」
「次に?・・・」
「・・・次に・・・妻をレイプしたのです」
「レイプ!・・・」
「ええ。中村さんもご存知だと思いますが○○公園でね・・・」
「しっ 知ってます・・・その公園なら・・・家からも結構近いし・・・」
「私は妻を犯しました・・・ヘルメットを被ったまま本気で殴り・・口を押さえ・・無理やりぶち込みました・・」
「・・・・・・」
「私はその時は、終わった後も最後まで素性を晒(さら)しませんでした」
「それで・・・」
「レイプしたその日は、私は家には帰りませんでした。仕事がら家に帰らない事はよくある事でしたし」
「そうですか・・・」
「次の日、妻は流石に元気が無かったのですが、私に相談する素振りもありませんでしたし。その次の日からはごく普通の様子になっていました」
「そ そんなものなのですか・・」
「ええ、妻の場合はね。ただ・・レイプの後の初めてのセックスの時は少し変化がありました。・・感度が上がってましたね。声も大きいし、逝き方もそれまでよりは激しくなった感じでしたね」
「・・・田中さん・・・あの・・・それまでの夫婦間のセックスはどんな感じだったのですか」
「はっきり言って倦怠期でしたね」
「やっぱり・・・」
「ええ、それでその後の事なんですけど・・・妻に脅迫状を送ったんです」
「えっ! 脅迫状・・」
「レイプの場面を仲間がビデオに撮ってる。旦那や子供、近所に知られたくなかったら言うとおりにしろと」
「そんな・・・それで・・・」
「はい、シティホテルに呼び出しました。流石にこの時は、私に相談があるだろうと思ったのですが・・・結局ありませんでした・・・」
「・・・・・・」
「ホテルの部屋番号を教えておき、部屋のカギは開けたまま私はクローゼットに隠れていました。ベットの上に手紙とタオルを置いてね・・・」
「・・・手紙?・・・タオル?」
「手紙にはそのタオルで目を隠すように自分で縛れと・・そして、そのままの格好でしばらく待てと・・・騒いだらビデオがばら撒かれるぞと・・・」
「・・・・・・」
「私はそっとクローゼットから出ると妻の背後に近づき・・・・・」
「・・・近づき・・・それで・・・」
「再び・・犯しました。ナイフを背中に突きつけ、口を押さえ、服を脱がせ、全裸にしました。その時私は既に全裸でした。そして大きな窓のカーテンを開け、立ったまま犯しました」
「・・・・・・」
「・・・妻は感じてましたよ。あそこがビショビショになってましたよ、驚くくらいにね」
「それでどうなったのですか」
「妻は逝きました。何度も。私は色んな形で犯し続けました。普段、夫婦ではやらない形で何度も・・・」
「そっ そっ それで・・・」
「へへへ、それで最後に私は妻のタオルを取って素顔を晒しました。その時の妻の顔は一生忘れませんね・・・そしてまた、何度も犯し続けました。あそこが勃つんですよ何度も何度も、自分でも信じられないくらいにね」
「そんな事ってあるんですか?」
「・・・その後、妻に話しました・・・俺はお前に変態の匂いを嗅ぎたかったんだと・・でも、それが叶わないと思ったからお前を犯したんだと・・・これからはもっと凄い事をするぞと・・・お前を作り変えてやるぞと」
「それで奥様は・・・」
「黙って頷いてましたね。・・・それからは日常は何等変わりありませんでした。・・・ただ、妻は濡れ易くなり、感度が上がり、何でも言う事を聞くようになり、性に貪欲になっていきましたね」
「・・・それでその凄い事って言うのは・・・」
「はい。私は手始めに妻に他人を入れてのプレイを提案しました」
「スワップですか?」
「そうです。妻は否定も肯定もせず、わかりました・・・と いう感じでしたね」
「・・・・・・」
田中は一息つくと店員を呼び、ドリンクのお変わりを注文した。
いつの間にか店は満員になっていた。
夕華(ゆうか)の旦那と名乗った目の前の男の本名は、田中一郎、年齢55歳。
みゆきと同じ年の夕華こと、田中真由美よりほぼ一回り上の年齢だった。
「田中さん、こうして話をしていると、あのマンションでの同じ人物とはとてもとても思えないんですけど・・・」
「はは いや 面目ない・・・。私は昔からよく真面目って言われてたんですけど・・・でも、実は結構な変態男なんですよ」
「えっ、そうなんですか?」
「はい、自信を持って」
「田中さんは、どういう切っ掛けであの“劇場”を知ったのですか?」
「ふふ、“欲望の劇場”ですね・・・話すと長くなりますが、私 以前は固い仕事をしてましてね・・・」
「固い仕事?」
「ええ、あっちの方」
田中はそう言うと、大きな窓から見える目の前の通りの遥か先を指差した。
「中村さん、この先の大きな交差点の所にある建物ってご存知ですか?」
「・・・この先?・・・けいしちょう・・・警察?・・・刑事なんですか?」
「元ですけどね」
「それが なんで・・・どう関係してくるんですか?」
「まあ、聞いてください。じつは警官って変態が多いんですよ、それも信じられないくらいのね・・・重圧のかかる息苦しい職場だからかも知れませんが、殆どの人がストレスを溜めてます。それも一般人には計り知れないストレスなんです。その反動が精神を歪(ゆが)めるんでしょうね・・・」
「・・・なるほど・・・」
「はい。それで私のように生まれつき酒を飲めない人間は尚更だったのでしょうね。ストレス解消は人それぞれですが、私はそれが 女・・・いや、女というより妻に向いたのですね」
「奥さんにですか・・・」
「うちの妻は昔から堅物なんですね。私は何故だかそんな面白みの無い妻を無性に壊したくなったんです・・本当は壊す前に、堅物の顔の裏に実は別の顔がないか・・そんな事を勝手に妄想していたのですが」
「・・・別の顔?・・・」
田中は中村の前で目を輝かせ、肉汁が溢れたステーキをしゃぶりつくように口に運びながら話を続けていった。
「はい、別の顔です。これも私の勝手な妄想なのですが、まあ聞いてください・・・世間で言う“よき妻” “よき母”、そんな女こそ 朝、子供と旦那を見送って一人になるといきなり全裸になって秘密の場所から性具を取り出しオナニーを始めるんです。そして、昼前にテレクラに電話してテレフォンセックスをするんです、私に聞かせた事の無い隠語を口にしながら・・」
「そ それで・・・」
「それで妻は出かけるのです、普段着のままで。それでデパートのトイレで着替えるんですよ、娼婦の格好に・・・」
「・・・・・・」
中村は油で光る田中の口元に飲み込まれるように、話の中へと吸い込まれていった。
「そして妻は男を誘うんです、汚い路地裏で・・醜い中年男に声を掛けられ、ついて行くんですよ薄汚れたラブホテルに・・・」
「・・・・・・・」
「妻は実は売春婦だったんです・・・と、まあ 私はいつの間にかそんな事を勝手に期待するようになってたんですね・・」
「凄い妄想ですね?・・・それで本当のところは」
「・・・残念ながら、そのような事は一切無かったんです」
「そうですか・・・」
「なぜ無かったと言えるかというと・・・私は家に盗聴器や盗撮用にカメラを設置したりしたんです。それと、妻を尾行した事もありました」
「そんな事まで・・でも奥様に何か疑惑があったのでは?」
「いいえ。私が勝手に期待していたんです。でも何も無かったんです・・・残念ながら。・・・でも、盗聴器やカメラを仕掛けたり、尾行している時は何て言うんでしょう・・・そう、 高揚感を覚えるようになったんです。そして妻に怪しげな事がなかった時の残念な気持ちと、次への期待感と・・そんな事の繰り返しがしばらく続いたんです」
「・・・・・・・」
「でも悲しいかな、やっぱり妻は堅物のままだったんですね」
「それでその後はどうされたんですか?」
「私は妻に変態な匂いを嗅げないと知って、・・次に・・・」
「次に?・・・」
「・・・次に・・・妻をレイプしたのです」
「レイプ!・・・」
「ええ。中村さんもご存知だと思いますが○○公園でね・・・」
「しっ 知ってます・・・その公園なら・・・家からも結構近いし・・・」
「私は妻を犯しました・・・ヘルメットを被ったまま本気で殴り・・口を押さえ・・無理やりぶち込みました・・」
「・・・・・・」
「私はその時は、終わった後も最後まで素性を晒(さら)しませんでした」
「それで・・・」
「レイプしたその日は、私は家には帰りませんでした。仕事がら家に帰らない事はよくある事でしたし」
「そうですか・・・」
「次の日、妻は流石に元気が無かったのですが、私に相談する素振りもありませんでしたし。その次の日からはごく普通の様子になっていました」
「そ そんなものなのですか・・」
「ええ、妻の場合はね。ただ・・レイプの後の初めてのセックスの時は少し変化がありました。・・感度が上がってましたね。声も大きいし、逝き方もそれまでよりは激しくなった感じでしたね」
「・・・田中さん・・・あの・・・それまでの夫婦間のセックスはどんな感じだったのですか」
「はっきり言って倦怠期でしたね」
「やっぱり・・・」
「ええ、それでその後の事なんですけど・・・妻に脅迫状を送ったんです」
「えっ! 脅迫状・・」
「レイプの場面を仲間がビデオに撮ってる。旦那や子供、近所に知られたくなかったら言うとおりにしろと」
「そんな・・・それで・・・」
「はい、シティホテルに呼び出しました。流石にこの時は、私に相談があるだろうと思ったのですが・・・結局ありませんでした・・・」
「・・・・・・」
「ホテルの部屋番号を教えておき、部屋のカギは開けたまま私はクローゼットに隠れていました。ベットの上に手紙とタオルを置いてね・・・」
「・・・手紙?・・・タオル?」
「手紙にはそのタオルで目を隠すように自分で縛れと・・そして、そのままの格好でしばらく待てと・・・騒いだらビデオがばら撒かれるぞと・・・」
「・・・・・・」
「私はそっとクローゼットから出ると妻の背後に近づき・・・・・」
「・・・近づき・・・それで・・・」
「再び・・犯しました。ナイフを背中に突きつけ、口を押さえ、服を脱がせ、全裸にしました。その時私は既に全裸でした。そして大きな窓のカーテンを開け、立ったまま犯しました」
「・・・・・・」
「・・・妻は感じてましたよ。あそこがビショビショになってましたよ、驚くくらいにね」
「それでどうなったのですか」
「妻は逝きました。何度も。私は色んな形で犯し続けました。普段、夫婦ではやらない形で何度も・・・」
「そっ そっ それで・・・」
「へへへ、それで最後に私は妻のタオルを取って素顔を晒しました。その時の妻の顔は一生忘れませんね・・・そしてまた、何度も犯し続けました。あそこが勃つんですよ何度も何度も、自分でも信じられないくらいにね」
「そんな事ってあるんですか?」
「・・・その後、妻に話しました・・・俺はお前に変態の匂いを嗅ぎたかったんだと・・でも、それが叶わないと思ったからお前を犯したんだと・・・これからはもっと凄い事をするぞと・・・お前を作り変えてやるぞと」
「それで奥様は・・・」
「黙って頷いてましたね。・・・それからは日常は何等変わりありませんでした。・・・ただ、妻は濡れ易くなり、感度が上がり、何でも言う事を聞くようになり、性に貪欲になっていきましたね」
「・・・それでその凄い事って言うのは・・・」
「はい。私は手始めに妻に他人を入れてのプレイを提案しました」
「スワップですか?」
「そうです。妻は否定も肯定もせず、わかりました・・・と いう感じでしたね」
「・・・・・・」
田中は一息つくと店員を呼び、ドリンクのお変わりを注文した。
いつの間にか店は満員になっていた。