小説本文



奥村の残り汁を花岡と同じように吸い取ったかおりに小酒井が近づいてきた。
 そして画面は小酒井とかおりのセックスシーンへと代わった。
 小酒井はかおりを立たせるといきなり後ろからそれを挿入していた。
 そして壁に手を付いたかおりの巨乳を揉みながら腰を激しく振り始めた。


 「おお 良いよ 奥さん・・ああ あの・・貞淑で・・ああ いかにも・・良妻な・・こ 近藤さんの奥さんが・・こ こんな へ 変態奥さんだったなんて・・ああ 気持ち・・いい・・」
 「はああん いい・・ですか・・か かおりのマンコ・・良いですか・・ああ つ 使って・・く 下さい・・ああ ご ご主人様の・・ああ・・お お許しが・・でたら・・ああ いつでも・・ああ 使ってくだ・ああ さ・・い・・」


 (あああ あは ははは か かおり・・・なんて・・)
 知らずに私の口から言葉が漏れていた。
 「へっ へへ か かおり・・・かおりなのか・・・お前は・・・・チ チンポが好きなんだ・・・・オ オマンコ・・気持ち・・良いんだ・・・・あ あははは・・・・」


 さ迷い始めた私の耳に花岡だろうか奥村だろうか、声が聞えてきた。
 「ダメだよ自分が感じて楽しんでたら・・さあ小酒井さんを逝かせないと・・」
 「そうだよ・・一流の娼婦になるんだから」


 (しょ・・・娼婦・・)


 カメラが再び正面に回るとかおりの顔をアップで捉えた。
 「さあ 小酒井さんを逝かせる前に、“ご主人様”に挨拶しようか」
 「そうだね 今日のレッスンの感想なんかをね」


 私が見つめる中 かおりはカメラ目線で喋り始めた・・・もちろん私でない“ご主人様”に向かって。
 「ああ ご ご主人様・・かおりは・・ああ きょ 今日も・・・さ 三人の・・お 男の方の・・あああ いい・・チ チンポを・・・淫乱・・マンコに・・ああ い 入れて・・い いただきまし・・た ああ・・いい」
 「はああ そ そして・・み みなさまの・・ああ・・ザ ザーメンを・・ああ かおりの・・マンコに・・あああ な 生で・・ああ いいい・・出して・・も もらいました・・おおおお・・」
 「ああ み みなさま・・か かおりのマンコは・・おお ど どうで・・した・・か・・・ああ 締まりは・・ああんん い いかが・・でした・・か・・あああ」


 (・・・・・・・)
 私の耳に小酒井の腰がかおりの尻にぶつかる音がいっそう高く聞こえてきた。
 そして かおりが尻をグラインドさせると小酒井の口から最後の声が高々と上がった。

 やがて画面が暗くなった。




 ・・・私はうな垂れていた。
 膨れ上がった股間の物がパンツを圧迫していた。
 真っ暗になった画面をボーっと見つめながら私の心はまださ迷っていた。


 (へっ へへ ち・・違うさ・・・・)
 (か かおりの訳がないだろ・・・)
 (何が娼婦だ・・・)
 (・・だ 誰なんだ・・・あの かおりに似た女は・・・)


 (お 奥村の奴・・・手 手の込んだ・・悪戯なんかしやがって・・)
 (そ それに花岡の奴も・・・あいつ 昔から 人を驚かすのが・・好きだった・・から・・な・・へっ へへ)
 (こ 小酒井・・さんも しゅ・・趣味が悪いよな・・・き 近所・・なのに・・)
 (は ははは・・・)


 私の口から何故だか押し殺したような笑い声が聞えてきた。
 そしてその笑い声の中には微かな泣き声が混じっていった・・・。


 (へっ そのうち かおりが帰ってくるさ・・・)
 (ピンポ~んって チャイムが鳴って・・・)


 私はイスに座ったまま部屋の壁を眺めていた。
 そのままの状態で、チャイムの音がなるのをただひたすら待っていた。
 食事もとらず、水も飲まず、外が暗くなっても ただひたすらイスに座っていた。
 いつの間にか夜が訪れ、私は眠りについていた。


 私は霧の中をさ迷いながら歩いていた。
 私のすぐ前を一人の女がこちらを振り返りながら歩いていた。
 私はその彼女を追いかけるように前に進んで行った。
 

 (か かおりじゃないか)
 小悪魔のような微笑を返しながら彼女は進んで行った。
 私の目には付き合い始めた頃のかおりのあの姿があった。


 (ああ そうだ 若かったよね、でも今もかわらず可愛いよね)
 (その胸の膨らみだって変わってないね)


 言葉にならない問いかけをしながら私は追いかけていた。
 やがてかおりは霧の中に建つ洋館へと入って行った。


 (何だろう この建物は?)
 私は洋館の階段を上へと昇って行った。
 そして大きなドアの前に来ると、それを見上げていた。


 (・・・部屋の中にかおりがいるのか・・)
 私はその重そうな取っ手を掴むとゆっくりそれを押していた。
 部屋の中はおしゃれな少女の部屋だった。


 ベットの上に彼女がこちらを向いて座っていた。
 私が足を踏み出すと彼女は立ち上がり、ベットから降りると私に近づいてきた。
 身長差20cm位だろうか、私を若い頃のかおりが見上げていた。
 かおりはニコッと微笑むとその場に膝をつき、正座をした。
 そして三つ指をつくと頭を深々と下げた。
 「本日は かおりをお買い求め下さりありがとうございます。かおりは変態です。・・・精飲、聖水、中出し、アナル、ご自由にかおりの身体をお使いくださいませ・・」


 いつの間にか少女のような部屋は、薄汚れた淫靡なラブホテルの一室に変わっていた。
 顔を上げたかおりの顔は、いつものかおりの姿そのものだった。


 私は目を見開き呻き声を上げた・・・・。
 その瞬間 私は夢から覚めた。