小説本文



 唖然とする私の事などお構いなしにビデオは進んでいった。


 「かおりちゃん “××××”さんの命令で買ってきた物をカメラに見せてくれるかな」
 奥村の言葉にかおりは手に持っていた大きいコンビニの袋を広げ、中からもう一つのビニールの袋を取り出した。
 そこには、私の近所の深夜まで営業しているドラッグストアの名前が印字されたもう一つのビニール袋が現れた。


 かおりは、そのドラッグストアの袋の口を広げると、中に手を入れ何かを取り出した。
 かおりの手のひらが画面いっぱいに広がり、そこには“浣腸6個セット”と書かれた箱が2つおかれていた。


 (なっ 何でそんな物が・・)
 驚く私に男共の声が聞えてきた。


 「へへへ 奥さん こんな夜中に一人で“浣腸セット”を買いに行く気分はどうだった・・・恥かしくないの」
 「かおりさんは“あの方”の為に、いつも腸の中を綺麗にしてるんだね・・・でも よくやるよな “浣腸セット”をカモフラージュする為に旦那の好きな摘(つま)みも買ってくるなんて」
 「ふふふ 昔は清純そうに見えたかおりちゃんは今ではアナルセックスで逝くようになったんだよね・・・」
 小酒井、花岡、奥村・・・男どもが夜中の公園で知人の妻を甚振(いたぶ)っている。
 私の心に赴任先から戻った日の出来事が蘇り、いっそう胸が締め付けられていった。

 
 「さあ それじゃあ “野外レッスン”を始めましょうか」
 花岡の声が響き、2つの影がかおりに近づいた。
 そして 間違いなく奥村と小酒井であろう、顔が入らないように首から下だけの男がかおりの両横に現れた。


 「えへへ じゃあ奥さん しゃがんでごらん」
 小酒井の声にかおりがしゃがみ込んだ・・・もちろん“ウンチングスタイル”で。
 そして 更に私の目に驚きのシーンが登場した。
 ムッチリした太ももの間に薄い淫毛の影が顔を出していた。


 (ノ ノーパン・・・)


 赤外線を使っているのだろうか、くっきり股間が写される中を、2人の男がズボンを下ろし始めた。
 男が中から現れた物をかおりに近づけると、かおりは躊躇する事無く、それを口に咥え込んだ。
 私の目に先程のラブホテルでのシーンを再現するように、かおりのフェラチオが始まった。


 「ああ~かおりちゃん 刺激的だよ・・・外でこんな事をしてくれるなんて・・」
 「ああ・・たまりませんねぇ・・奥さんの“手コキ”は・・・男のツボを知っちゃたんですね・・・ああ  いい・・」
 顔が隠れた奥村と小酒井の声と下半身の様子だけが私に伝わってきた。


 「かおりさん・・そろそろピッチを上げようか、人が来たら困るからね」
 花岡の声にかおりの口元が激しさを増して行った。


 「ンニュッ グフッ ンンン ジュリュッ・・プハ~ ああ おお オイシイ・・ングッ です・・・」


 「おお おお おお良いよ・・かおりちゃん・・・あああ 厭らしい・・しゃぶり方だ・・・気持ち・・いいい」
 「ああ この奥さん・・完全に自分の世界に入ってますね・・ああ こっちも気持ち・・いい おおお」

  
 私の目の前で変態女の姿を見せる妻の口技に、先に奥村に高鳴りがやってきた。
 「ああ ああ もうダメだ・・・おお で 出ちゃうよ・・ああ ああ」


 奥村がかおりの口の中に欲汁を吐き出すと、かおりは隣の小酒井の物を咥え込んだ。


 「お 奥村さん・・カメラ変わって・・・俺も“もよおして”きたよ・・」
 かおりの口はもうこの男達の便所のなのでしょう・・・画面の中に花岡に間違いない小柄な男が現れた。
 ビデオに飲み込まれている私の目の前で、かおりは小酒井の欲汁を受け止めると、続けて咥えた花岡の物までを搾り取った。

 
 「ふー 今夜は皆早かったね・・かおりさんの変態テクニックの勝ちだね・・・本当は“レッスン”のはずなのにね」
 花岡のすっきりした声に私の思考が再び動き出した。
 しかし その次にかおりがとった行為に私はすぐに打ちのめされた。


 「じゃあ 奥さん 口の中を広げて見せて・・・」
 「そう・・じゃあ 一気に飲もうか」
 「かおりちゃん 飲む前に一言忘れないでね・・」
 小酒井と奥村の声にかおりがカメラ目線になり、口元がズームされていった。


 「は・・い お おくむらしゃま・・こしゃかいしゃま・・は はにゃおかしゃまのじゃ ザーメン・・を い いた 頂きましゅ・・・」
 口の中の白い液体がこぼれない様にかおりはそう言うと“ゴクリ”と一気に飲み干した。
 その場面を見ながら私も“ゴクリ”と唾を飲み込んだ。


 ウンチングスタイルでしゃがんだまま洸物の表情をしている妻にズボンを上げながら影が近づいた。
 「へへへ かおりさん じゃあ今度はこっちのベンチの上に座ってくれるかな・・・もちろん“ウンコ座り”だよ・・」


 花岡の声にかおりはフラフラと立ち上がった。
 そして近くのベンチに上がるとその場でスカートを捲くり、再びノーパンの股間を晒したかと思うとしゃがみ込んだ。
 私の目に薄い陰りが映し出された。


 「じゃあ とっととやっちゃいましょうか・・・あんまり遅くなると旦那に疑われるからね」
 「そうですね 旦那さんも久しぶりに一発は嵌(は)めようと思ってる頃でしょ・・」
 「へへ でも あの方からは“許可”が出てないんでしょ?・・ねえ かおりさん」


 (こ こいつら・・・)
 私をバカにするように3人の男達が口々に好き勝手な事を言ってる。
 しかも・・・“許可”と言う言葉まで・・・。


 「では かおりさん もうあまり時間が無いから最後の“野外レッスン”に移ろうか」


 かおりが花岡の言葉に唇を噛み締めるとウンチングスタイルのまま陰部の横に両手を持ってきた。
 そしてそこを思いっきりグッと拡げだした。

 
 (ま まさか・・・)