第1話 第2話 第3話 第4話 第5話 第6話 第7話 第8話 第9話 第10話 第11話 第12話 第13話 第14話 第15話 第16話 第17話 第18話 第19話 第20話 第21話 第22話 第23話 第24話 第25話 第26話 第27話 第28話 第29話 第30話 第31話 第32話 第33話 第34話 第35話 第36話 第37話 第38話 第39話
第38話
清美は素っ裸で四つん這い。おまけに臀を拡げて男に服従の姿を示していた。
この狭いクローゼットの中から小さな穴を覗く私は、妻と元彼…二人の世界に焦燥感を覚えている。しかしそこには、哀しいかな確かな興奮があるのだった。
「ふふっ、どうした、尻(ケツ)が震えてるぞ。アソコから液が溢れ出てるんだろ。さあ確かめてみろ」
あぁ…又も嘆きの声を落として、清美が眉間に皺を寄せる。そして彼女の右手が股間へと向かった。
「どうなんだ」
相変わらずの落ち着き払った男の声が、私にまで染み渡って来る。私自身のアレからも我慢汁が滲み出る。
「どうなんだ!」
「あぁ、濡れてます…アタシのアソコ…はい…」
「そうだろう、お前のソコは汲めども尽きぬ泉だ。汲めば汲むほど滾々と湧き出す無限の鉱脈なんだよ」
清美が鳴きの表情のままに、頭を落とす。
「よし、こっち来い。四つん這いのまま、這って来るんだ」
怖々と頷き、清美は言われるまま四つ足で振り向くと、尻を私の方に向けて男の元へと寄って行った。
そして、両手両膝を付いたままで顎を上げる。清美が見上げるのは、立ち上がって待ち構える初老の男。
男がガウンの結び目を解いて、前を開げた。ガウンの中は、パンツ一枚の裸身。その格好で清美を見下ろす。清美の目の前には、何十年ぶりかの胯間の膨らみがある。
「ふふふ、懐かしいだろ。さあ、次は分かっているな」
「………」
「ほら、ご挨拶からだろ」
「あぁ…」
その嘆きの意味は何なのだ。記憶の奥から何かが湧き立って来るのか。
白い背中が震えている。豊満な臀部は、蠢いて観える。
私は次に清美が吐き出す言葉が、怖くて仕方ない。
そしてーー。
「…おチンポを、しゃぶり、ます…」
あーーッ、私の口から、声にならない叫びが上がった。妻は、清美は、淫語4文字に続いて『おチンポ』男性器の呼称を口にしたのだ。これが思春期の清美の正体。私の知らなかった妻がいる。
驚愕に震える私の視線の先で、清美が目の前のパンツに手を掛けた。
私の身体は、金縛りにあったように動かない。しかし又もや、下腹から股間の辺りに、ゾワゾワと波が寄せて来た。
悠然と立つ男がやけに大きく観えて、主従の関係がこちらにも伸し掛かって来る。
いそいそと清美の手が動き、男のパンツが下ろされた…その瞬間、跳ね上がるソレが見えた。
何十年ぶりかに目の辺りにする生身の象徴に、清美は何を想うのか。頭の中は、一気にあの頃に戻ってしまうのか。
「さあ、鼻を近づけろ。匂いを嗅げ」
鋭い言葉は、私にも突き刺さる。
清美の手が伸びて、男の象徴を握った、かに観えて、唇が…。
「うぶっ…ううう」
甘く鼻に掛かった清美の声。あぁ、間違いなく口に含んだ音は、ネットの寝取られ動画にあったものと同じ音…。
私の目が更に見開かれる。
フェラチオーーそれは女が男に示す性愛の行為だ。
清美は薄目を開けて主を見上げ、そしてお仕えするかのように、その肉棒の匂いを体内に迎え入れるのだ。
袋に吸い付く音が聞こえてきた。
竿に唇を這わす音がする。
そして全体を舐る音。
そんな清美の口元がハッキリと見える。こちらに気付く筈がないのに、男は清美の横顔が見やすいようにと、角度が調整された気がするのだ。
頭の中に、又も男からの手紙の一場面が浮かんで来た。高校生の清美が男のモノを咥える姿。あぁ、あの頃、犯されたはずの清美の唇は、やがては目の前のこんな風なシャブリを…。
私は自分の妻の舌が、こんなに長い事を知らなかった。私は、妻がこんな風に鼻を鳴らすのを始めて聞いた気がする。
そして清美は、いつの間にかウンチングスタイルだ。豊満な尻を曝し、奉仕に取り込まれている。その格好も姿も、全てが一度も私に見せた事のないものなのだ。
「かなり気持ちの入ったオシャブリじゃないか。欲求不満は満更でもなかったようだな」
男の問い掛けにも、清美はモゴモゴ口元を動かしながら頷くだけ。
「昔のお前も、そういう風に下品に股座を拡げて、コイツをシャブったものだ。どうだ濡れ具合は?お前はシャブってマンコを濡らす変態女だったよな」
「恥ずかしい…」男の物から一旦唇を外し、清美が恨めしそうな目を向ける。
「さあ、どうなってるか確かめてみろ。シャブりながらだ」
清美の手が、自身の股座へと向かう。
「どうだね」
「あぁっ、濡れてます…さっきよりも凄く…」
「ふふっそうか。ところで久し振りの私のコレはどうだ。旦那と比べてシャブりがいはあるかね」
放たれる男の一言一言が、鋭利な刃物となって私に向かって来る。しかし私のアソコは、先程から硬くなってしまっている。
「しゅ、主人のは…何年も…ませんわ」
清美のその声質が、より一層私の胸を締め付ける。
「そうか、そんな気がしていたよ。お前のそのシャブり具合を見ればな」
「あぁぁ…」
嘆きの響きを残し、清美の顔が落ちた。そんな彼女の姿を、男は見下ろす。天を向いた胯間のソレは、無言の説得を続けているように観えてしまう。
「質問を変えるが」男が自身の肉棒を握って、清美の頬を叩く。「旦那以外の男とはどうなんだ」
「………」
私はグッと唇を噛み締め、前を見詰める。
「他の男の人…ありま、せんわ」
「そうだよな、清美は基本的に浮気出来る女じゃない。お前は浮気でなくて本気になるタイプだからな」
ああッと、声にならない声が私…そして清美からも上がった。
「婚姻生活はそれなりのキャリアだが、性生活はあまり満足がいってなかったわけだ」
私の胸の痛みは更に広がり、硬くなっていたアレが萎んで行く気がする。
「だからと言って、ここで直ぐに抱いて貰えると思うなよ」
「ああッッ」
今度はハッキリとした声が、清美の口から上がった。それこそ、それは嘆きの声ではないか。
先日の夜、一人で自分を慰めていた妻。
勃たなかった夫。
元彼と再会して、過去の醜聞にさえ、情欲を湧かせてしまった妻清美。
清美には突拍子のない刺激が必要なのだろうか。そして男は既に、その事にも気付いているのか?
私はどこか怨めしい気持ちを自覚した。これは妙な気持ちでもある。何かが確実に蠢いている。
「一つ面白い話をしようか…」
一瞬の間を、男が清美、そして私に与える。
「…男がこの世で一番興奮するのは、何か分かるかい?」
「………」
「それはな、自分の女房が他の男とやってるのを覗く事なんだ。しかも相手が私のような悪党の匂いがする奴なら尚更なんだよ」
「………」
「分かるかな。これは思春期の頃には出来ない、婚姻生活をおくった者にしか分からない快感であり興奮だ」
「………」
「とは言え、ここにお前の旦那はいない。だがな、何処かで私達の様子を視ているところは想像出来るわけだ」
「………」
「そして清美、お前だ。お前は昔の男に身体と心を許して、快楽を得る事の出来る女。妻として母親として、道徳心と戦いながらも男に全てを赦す女。さぁ私の云ってる意味が分かるだろ」
「あぁ…そんな事って…」
「そうなんだよ。お前は旦那に覗かれてると思って宣言をするのだ。そうすれば、新しい快楽に酔う事が出来るぞ。さあ、今のお前の本心を旦那に聞かせてやれ!」
男の声は、確実に清美に選択を迫っていた。