その日も私は、馴染みとなった居酒屋にいた。
今日は月曜日。この数日を振り返ると、先週の木曜の夕方、妻の清美は仕事を早退して娘の陽子の様子を見に泊まりで出掛けた。その時はなぜ、妻をそのまま行かせたのか、自問を繰り返す私がいた。
しかし直ぐに、娘を含む3人でLINEのやり取りをすると、私は良からぬ妄想をしていた事に気が付き、自己嫌悪に落ちていた。
土曜の夕方、娘の所から帰って来た妻が、食事に誘って来たのは意外だった。
夜、私達は何年か振りに二人だけで外食に出掛けた。腕こそ組まなかったが、私は年甲斐もなく緊張を覚えていた。会話は少なく、さり気なく彼女の姿態を観察する私がいたのだ。
妻の化粧は薄めで、着ている服も年相応の大人し目の物だったが、妻からは妙な色気が滲み出ているようだった。その雰囲気を私なりに検証すると、彼女には充実感があると解釈するのだった。
では、その充実の正体は何だろうか?
日曜日は私から妻を買い物に誘った。ここ数年ではあり得ない事だったが、妻は一瞬怪訝な表情をしながらも付き合ってくれた。と言っても、行ったのは比較的近くにある大型ショッピングモールで、ちょっとした食材を買って、中にあるカフェでお茶しただけだった。
妻と肩を並べて歩く私は、無意識に妄想を働かせてしまっていた。胸の膨らみや、尻の揺れを見る度に男の影を浮かべてしまうのだ。そして唇。この唇が私以外の誰かと重なってるとしたらどうする?それどころか、その愛らしい唇が見ず知らずの男の汚れたペニスを咥えていたら。いや、それもあるが、妻が男に胯間を拡げてアソコを開陳していたら…。
しかしだ。妄想は妄想として、私が彼女を問い質す事はなかった。それはそうだ。何の根拠もなく、元彼と名乗る男からの手紙を読んだだけなのだから。しかも過去の話なのだ。
妄想を繰り返す私は、仕事帰りに居酒屋で例の手紙を読み直すのが日課になって、月曜火曜と二日続けて店を訊ねていた。
そして今日、水曜日。
昼過ぎ、昼食から席に戻ったちょうどそのタイミングで、庶務の女性が郵便物を届けに来た。
幾つかの束の中に茶封筒を見つけた。
表に書かれた宛名も、裏の差出人も全てこれまでと同じで、それを見た瞬間、私の胸は熱い痛みを感じたのだった。
それからの私は、仕事が手につかなくなってしまった。
ふと、妻は今頃どうしているのだろうかと、そんな事を考えしまう私がいる。
たしか今日の彼女は、設計事務所に出ている日だ、と思い出す。
この日、残業を終える直ぐに、急いで例の居酒屋に向かった。
顔馴染みになった店員がニコリと出迎えてくれる。
ビールを注文すると、封筒を開ける前に、スマホに保存してあった写真を視る事にした。
画像は妻が高校時代のアルバムから選んで、同窓会や女子会に持って行った物の中から、私がこっそり写し撮ったものだ。
写真は妻と男のツーショットこそないが、男子女子に囲まれる姿が写っている。
私はそれらの写真を1枚ずつ、時々拡大したりして観察するように見た。
着ている物など、皆んな年代を感じさせられる。髪型もそうだ。
そんな彼等を観れば、イケメン男子がいれば、可愛いらしい女子もいる。その中でも妻がひときわ輝いて見えるのは、私の贔屓目だろうか。
しかしこの時の妻が、あの手紙の内容通りに男に調教されていたとすると…。
そして、この画像の中に手紙の主がいたとしたら…。
やがて店員が注文の品を持って来た。
それを機にスマホを切った私は、さっそくビールを半分ほど一気に飲み干した。今夜も飲まないと聞けない、いや飲まないと読めない話がここにあるのだ、と手紙を取り出した。
【こんにちは。
前回の手紙を読まれてから、清美さんの寝姿などは覗いてみましたか?彼女はオナニーをしていませんでしたか。
まぁ、清美さんぐらいの歳で自慰行為をしてたとしても、おかしくはありませんよね。
では、前回の続きをお話ししますね。
清美さんに想像以上のマゾ気質がある事に気付いた私は、共通の性の歓喜を分かち合えるようにと色々と取り組んでみました。時期としては、私達が初めて結ばれてから2ヶ月目に入った頃でしょうか。
二人の仲も進んでいて変態行為に馴染んだ筈の清美さんでしたが、学校での様子などは、それまでと変化はありませんでした。勿論、見た目の話なのですが、周りからも特に心配される事はなかったと思います。
片想いの相手に振られた当初は、友人に慰められていたようですが、それもいつしか落ち着いていたわけです。
しかし彼女の中では、自身の性癖を気付かされ、それに戸惑いを覚えていたのでしょうね。
清美さんは非常にピュアな心の持ち主で、それは単純に好奇心にも繋がって、私に従うようになっていたのです。】
私の口からフーっとため息が落ちた。この男が云う『ピュアな心』その表現に何故か納得しそうになったのだ。
【さて、それではもう少し私達がしてきた事をお話ししていきましょう。】
私はゴクリと息を飲んで、手紙を2枚目へと捲った。
【清美さんと会うのは、私の部屋が多かったのですが、ある頃からその手のホテルを利用する事が増えました。
以前にも話したと思いますが、とある繁華街の中にある如何わしいホテルです。
実は私が、例の妖しい店の妖しい女店主と会うのに使っていたのがこのホテルなのです。
そこは古めかしいカビ臭い部屋が多くて、淫靡な香りがする所でした。そしてそこには、当時では珍しくSM愛好者の為のソレっぽい部屋があったのです。
女店主に鍛えられた私でしたから、清美さんと訪れた時もその部屋を使う事にしたのです。
Sの私にMの清美です。
彼女は部屋に入った途端に、想像していなかった雰囲気に身体を震わせました。
そんな清美に、私はいきなり襲い掛かり、取り敢えず一発決めたわけです。愛撫もなくレイプまがいの行為でも、彼女のアソコはびっしょり、逝く時の声にはマゾ特有の鳴きの響きがありましたね。
逝った後は直ぐにお掃除フェラ。しかも壁一面の鏡の前にウンチングスタイルでしゃがませ、自分の口元がハッキリ映る角度で咥えさせたのです。
清美は涙目ながらに、射精後の臭い私のソレをもう一度大きくしようとシャブリ続けます。
私の物が復活すると、鏡に二人の姿を映しての2発目です。
清美の手を鏡に付けさせ、片足を持ち上げました。自分のアソコが見える角度で、私のソレが入る瞬間から抜き差しされる様子をしっかりガン見させたのです。
私の身体と連結された自分の恥ずかしい部分を見るのは、どんな気持ちだったのでしょうね。
それにしても清美の臀は素晴らしい。四つん這いで後ろから見た時の張り具合も良いが、立ったまま後ろから突いた時の弾力、これも素晴らしい。
そうです、鏡の中の二人の姿を見ながらの立ちバックは、非常に興奮ものです。眉根を歪め、涙を流しながらも歓喜の声を吐き出す愛奴となった清美。その自分の表情を鏡越しに見ながら、私の下半身を受け止める臀部の揺れ。まさに私にとって、至福の時でしたね。
そんな私は鏡の中の清美と目を合わせ、指令を出してやりましたよ。
後ろから突かれる彼女の顎を掴み、無理やり鏡の中の自分の表情を意識させましてね、そして云ってやったわけです。
『どうだ感じてるのか! ん!?感じてたら、どこが感じてるのか口に出して告ってみろ!』こんな感じです。
ご主人、清美さんの反応はどうだったと思います?】
男の問い掛けに私は、ゴクっと唾を飲み込んだ。そして次へと手紙を捲ったのだった。