小説本文



 次に綾とゆっくり話しが出来たのは、数日後だった。
 綾がまゆみを調教するようになって、私達の情事の回数は減っていた。
 今夜は久し振りの、綾との情事のはずだった。


 Y駅界隈のシティホテル。
 ただし私と綾がいるのは、ホテル最上階のナイトラウンジだ。
 ロビーで綾は、私に小声で囁いた。
 『課長 ・・・ 私とのSEXも禁止なのよ』
 それは予期せぬ言葉だった。
 SEX禁止 ・・・ それは、まゆみとの交わり・・つまり妻との2年ぶりのSEX禁止だと思っていたからだ。


 美しい夜景が見える窓際の席。
 綾の前に座る私の顔は、どこか不機嫌だった。


 「ねえ 課長、機嫌直して・・・ビデオをよく見たでしょ? “アレ”禁止って言うのは、取り合えず“次”までなんだからね」
 私はまるでご馳走を目の前に空腹を覚えながらも、待ったを掛けられた子供で、綾はその子を宥(なだ)める母親の様ではないか。


 「わかったよ。じゃあ それで次はいつなんだ?」
 どこか苛立った私の声 ・・・ 半分呆れて半分覚悟した私の声だ。
 私のその声に、綾がテーブルに置かれたビールを勧める。


 「うふふふ “次の話”の前に、あのビデオ以外にも私達がどんな事をしたか知りたくない?」
 ビールを口に付けた私の思考が動き出す。
 知りたい・・・・。
 私は目の前に座る妖しいマダムの目を見て頷いた。


 「うふふ ・・・ 課長は今までに奥様にバイブとかって使った事はありますか?」
 「え! ・・・ い いや・・1度も・・・・」


 「へえ~やっぱりね・・・奥様は使って見たいと思ってたみたいよ」
 「うっ うそだろ・・・・・まゆみが、バイブだなんて」


 ムード満点のラウンジで何とも下品な会話ではないか。
 私は自分の言葉に気付き、周りを見渡した。


 「アタシがバイブを見せたら、まゆみ・・あっ ごめんなさい・・奥様の目がビックリしたように大きくなって、そして急にポッと頬(ほお)を紅くして俯(うつむ)いたのよ」
 (・・・・・・・・・)


 「あの目は密かに興味を持っていた物を初めて目のあたりにした驚きの目で、頬が紅くなったのはソレを使った自分を想像したからよ」
 (うっ・・・・・・・)


 「その時は、アタシも奥様も裸でベットでじゃれあっていたんだけど、アタシ・・後ろから奥様を抱きしめてこう言ったの『これ初めてなの?・・・でも使ってみたいんでしょ・・・』って。そうしたら奥様・・黙ったまま小さく頷いたわ」
 「うっ 嘘だろ・・・・・」


 「うふふふ ・・・ それでね『怖くないからネ・・私が教えてあげるからネ』って言って、それをたくさん使ってあげたの」
 綾の口から吐き出された妖しい言葉が、テーブルの上の小さなロウソクの火で舞い上がっていく。
 私は唇を一舐めして、ゴクリとツバを飲み込んだ。


 「それでね、そのバイブで奥様を一回逝かせてあげたの。そうしてその次はね、そのバイブの根元を奥様の手に握らせたの・・・うふふ その後は凄かったわよ・・・私の事なんかお構いなしにそのバイブをもの凄い勢いで出し入れし始めたのよ・・・アタシ 見ていてオマンコが壊れるんじゃないかと思ったわ」
 「ほ 本当かよ・・・・・」


 「奥様のその動きと嫌らしい声を聞いていたら私も欲しくなってきて、思わず四つんばいになってせがんだわ『あ~ん アタシのマンコにも頂戴』って」
 「うっ ううう・・・・」


 「それでね、アタシも1度逝った後 今度はもう一つのバイブを出してきたの・・・・二穴バイブって知ってるでしょ」
 「・・・ふ 二穴・・・・・」


 「奥様は最初“ソレ”を見ても、どう使う物かよく分からなかったみたいなの。それでアタシが奥様を四つんばいにしてソレを挿入して、私もお尻とお尻が向かい合うように四つんばいになってソレを入れたら、いきなりお尻をぶつけてきたわ」
 「はっ ・・・はっ はは・・・・・」


 「うふふ ・・・ 興奮するでしょ、でもオナニーは禁止ですよ。それでね アタシも『いいわ いいわ オマンコ気持ちいいーー』って叫んだら、奥様も『私も 私も オマンコ気持ちいいですーーーー』って 私より大きな声で叫んでたわよ」
 (あ・・あ・・ああ まゆみ・・・・・)


 「それでね、私たち仲良く3回位逝ったと思うわ・・・。その後2人でシャワーを浴びたの。うふふ・・その時もね、凄い事をしたのよ」
 「えっ・・ど どんな・・・・・」


 「奥様がシャワーを浴びてる横でね、アタシ バスタブに乗って股をう~んと拡げたのよ・・」
 (・・・・・・・・・)


 「そして足をM字に拡げて『まゆみアタシのオシッコするところを見て』って言ったの」
 「あっ ああ・・・そ それで・・ま まゆみは・・・・」


 「ふふ、奥様 最初は目を点にしてたけど、少し顔を近づけてアタシのアソコからオシッコが出るのをジーっと見てたわよ・・・・・・ふふふ、その次は分かるでしょ?」
 「まっ まさか・・・・・」


 「うふ そのまさかよ・・・『まゆみも見せて・・・嫌らしいまゆみを見せて・・・まゆみもアタシと同じ変態なんでしょ』って言ったら、ちょっと躊躇(ちゅうちょ)したけど、アタシと同じようにバスタブに乗って足を拡げたわ」
 「あ ああ・・・そ それで・・・し したのか・・・・」


 「でもね・・・アタシ 直ぐにさせなかったのよ」
 「なっ」


 「奥様がする前にアタシこう言ったの『まゆみ・・・出す前に言いなさい・・・・まゆみがオシッコするところを見てください・・って言いなさい』って・・・」
 「なっ・・なっ・・なっ・・・・」


 「それで奥様はちゃんと言ったわよ。そしてアタシの見てる前で、シャーーーーってしたのよ。凄い勢いだったわ・・・アタシね『まゆみ オマンコからオシッコが出ている所が丸見えよ』って言ったの。そしたら目を閉じて、口を少し開けてハ~ンって艶めかしい声を上げてたわ」


 綾の話を聞きながら私は興奮の局地を向えた。
 そして私の股間の物は先程から膨れ上がっていた。
 私は、それをテーブルの下で押さえつけながら、何とか息を吐き出した。