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第5話
綾の妖しい瞳を見つめて、私はベットから起き上がった。
綾が全裸のまま窓際のソファーに腰を降ろす。
カーテンが開いたままの窓の向こうに、宝石のような夜景が見えている。
「綾 何か面白いアイデアが浮かんだ?」
タバコに火を着けながら、綾の顔を見つめる。
「ええ、これならゆうじさんも納得するんじゃないかしら?」
「えっ 本当!?」
「ふふ・・・・」
妖しい笑みと悪戯っぽい瞳が、私を見つめ返す。
「ゆうじさんは、妄想の中でいつも奥様を甚振るでしょ」
「ああ・・・」
「ゆうじさん自らが奥様をSMチックに調教する事もあるでしょうけど、一番興奮するのは見ず知らずの“男”がまゆみ奥様を陵辱する事なんでしょ・・・前に話してくれた“あの小説”のように」
「ああ そうだね」
「うふふ・・・」
綾の笑いに、すぐ一つの考えが浮かんできた。
「まさか綾は、“あの小説”と同じように、ヤクザを連れてこようって言うのかい?」
「えっ まさか、いくら私でもヤクザに知り合いはいないわ」
「・・・・・・・・・・・・」
「えへ、私が確認しておきたいのはね、“男”はダメなんでしょって言う事よ」
(?・・・・)
綾が怪しいマダムの様な笑みを浮かべる。
こんな表情(かお)を見せる時の彼女は、必ず度肝を抜くような事を言ったりする。
「ゆうじさんは、現実の世界で奥様が自分以外の“男”と交わるのは絶対NGなんでしょ・・・・・だからね“女”に相手をさせるのよ」
「え? ・・・・ それって・・・・・」
一瞬意味が理解出来なかった私も、すぐにそれに気が付いた。
「うふ ・・・・ そう、レズよ・・」
私の心を見透かしたように、綾が微笑んだ。
(・・・・・・・・・)
「どう、面白いアイデアでしょ・・・・。 “男”じゃなくて“女”に奥様を調教させるのよ。・・・それならゆうじさんも、我慢が効(き)くんじゃない?」
綾にはよく驚かされる。
レズビアン ・・・・ 考えても見なかった事だった。
確かに“男”が相手じゃなくても、現実の世界で妻が陵辱の末 歓喜の声に震える様を覗く事が出来るかも知れない。
でも・・・・。
「でも、それも無理だろ・・・・。まゆみにはレズっ気なんてこれっぽちもないよ。それに、そんな“出会い”も無いだろ」
私は静かにタバコの煙を吐き出した。
「うふ、“出会い”なら演出できるわ」
(えっ!・・・・)
私の顔に驚きの色が浮かぶ。
「奥様は普段は比較的自由に時間は取れるんでしょ?」
「まあ・・」
まゆみは何年も前からファミレスのパートをしている。
しかしシフトの関係から、一週間ほど前なら時間を調整する事は出来たはずだ。
ちなみにそのファミレスが、“あの小説”の中で“森川(おとこ)“と出会った場所だった。
綾がゆっくり服を身に着けながら話を続ける。
私達の今夜の時間も、終わりが近づいている。
「まずは奥様をモデルに誘うのよ」
「モデル?」
「そう・・・私が通ってる絵画教室にモデルとして来てもらうのよ」
(・・・・・・・・・・)
「モデルの話を切り出すのはゆうじさんよ。奥様の美貌や可愛さを改めて褒(ほ)めてあげて誘導するの。 “歳を取る前・・・今のうちにその姿を残しておこう” って誘うの・・・。 “夫として是非記念になるようなものを残したい” って」
「・・・・う~ん でもそんなに上手く言えるかな・・・・、それにモデルの事は了解を取れたとしても・・・その後のレズの事は・・・・・」
「・・・・・・・・・・・」
「君が考えてるのは、そのモデル仲間か生徒の中にレズの女性がいて、まゆみにモーションを掛けるって言うストーリーだろ・・・・・実際 その教室にレズの知り合いなんているのかい?」
私の疑心とは反対に、なぜか綾の顔は自信に溢れている。
「ふふふ・・・」
綾のその笑いに、何かが閃(ひらめ)いた。
(まさか・・・・・)
「そうよ・・・モーションを掛けるのは私よ・・・」
(!!・・・)
思わず咥えていたタバコを落としそうになる。
「じゃあ 綾 ・・・君は・・・・」
「うふ そうなの、私 女もOKなのよ」
驚く私の前で、綾の子供っぽい笑みが続いていた。
綾が全裸のまま窓際のソファーに腰を降ろす。
カーテンが開いたままの窓の向こうに、宝石のような夜景が見えている。
「綾 何か面白いアイデアが浮かんだ?」
タバコに火を着けながら、綾の顔を見つめる。
「ええ、これならゆうじさんも納得するんじゃないかしら?」
「えっ 本当!?」
「ふふ・・・・」
妖しい笑みと悪戯っぽい瞳が、私を見つめ返す。
「ゆうじさんは、妄想の中でいつも奥様を甚振るでしょ」
「ああ・・・」
「ゆうじさん自らが奥様をSMチックに調教する事もあるでしょうけど、一番興奮するのは見ず知らずの“男”がまゆみ奥様を陵辱する事なんでしょ・・・前に話してくれた“あの小説”のように」
「ああ そうだね」
「うふふ・・・」
綾の笑いに、すぐ一つの考えが浮かんできた。
「まさか綾は、“あの小説”と同じように、ヤクザを連れてこようって言うのかい?」
「えっ まさか、いくら私でもヤクザに知り合いはいないわ」
「・・・・・・・・・・・・」
「えへ、私が確認しておきたいのはね、“男”はダメなんでしょって言う事よ」
(?・・・・)
綾が怪しいマダムの様な笑みを浮かべる。
こんな表情(かお)を見せる時の彼女は、必ず度肝を抜くような事を言ったりする。
「ゆうじさんは、現実の世界で奥様が自分以外の“男”と交わるのは絶対NGなんでしょ・・・・・だからね“女”に相手をさせるのよ」
「え? ・・・・ それって・・・・・」
一瞬意味が理解出来なかった私も、すぐにそれに気が付いた。
「うふ ・・・・ そう、レズよ・・」
私の心を見透かしたように、綾が微笑んだ。
(・・・・・・・・・)
「どう、面白いアイデアでしょ・・・・。 “男”じゃなくて“女”に奥様を調教させるのよ。・・・それならゆうじさんも、我慢が効(き)くんじゃない?」
綾にはよく驚かされる。
レズビアン ・・・・ 考えても見なかった事だった。
確かに“男”が相手じゃなくても、現実の世界で妻が陵辱の末 歓喜の声に震える様を覗く事が出来るかも知れない。
でも・・・・。
「でも、それも無理だろ・・・・。まゆみにはレズっ気なんてこれっぽちもないよ。それに、そんな“出会い”も無いだろ」
私は静かにタバコの煙を吐き出した。
「うふ、“出会い”なら演出できるわ」
(えっ!・・・・)
私の顔に驚きの色が浮かぶ。
「奥様は普段は比較的自由に時間は取れるんでしょ?」
「まあ・・」
まゆみは何年も前からファミレスのパートをしている。
しかしシフトの関係から、一週間ほど前なら時間を調整する事は出来たはずだ。
ちなみにそのファミレスが、“あの小説”の中で“森川(おとこ)“と出会った場所だった。
綾がゆっくり服を身に着けながら話を続ける。
私達の今夜の時間も、終わりが近づいている。
「まずは奥様をモデルに誘うのよ」
「モデル?」
「そう・・・私が通ってる絵画教室にモデルとして来てもらうのよ」
(・・・・・・・・・・)
「モデルの話を切り出すのはゆうじさんよ。奥様の美貌や可愛さを改めて褒(ほ)めてあげて誘導するの。 “歳を取る前・・・今のうちにその姿を残しておこう” って誘うの・・・。 “夫として是非記念になるようなものを残したい” って」
「・・・・う~ん でもそんなに上手く言えるかな・・・・、それにモデルの事は了解を取れたとしても・・・その後のレズの事は・・・・・」
「・・・・・・・・・・・」
「君が考えてるのは、そのモデル仲間か生徒の中にレズの女性がいて、まゆみにモーションを掛けるって言うストーリーだろ・・・・・実際 その教室にレズの知り合いなんているのかい?」
私の疑心とは反対に、なぜか綾の顔は自信に溢れている。
「ふふふ・・・」
綾のその笑いに、何かが閃(ひらめ)いた。
(まさか・・・・・)
「そうよ・・・モーションを掛けるのは私よ・・・」
(!!・・・)
思わず咥えていたタバコを落としそうになる。
「じゃあ 綾 ・・・君は・・・・」
「うふ そうなの、私 女もOKなのよ」
驚く私の前で、綾の子供っぽい笑みが続いていた。