小説本文



まゆみがカメラに向って、少し困ったような顔をしながらもニコッと笑う。
 「え~ 綾さん、それ何ですか・・・カメラ? ビデオ?」


 このビデオの密会は、2人にとって何度目の時の物だろうか。
 まゆみは部屋の中を下着姿のままでリラックスしているようだし、その姿を綾に見られる事に全く抵抗を感じていない様子だ。
 2人の真密度が増しているのが良くわかる。


 「えへ まゆみ、気にしない 気にしない。誰にも見せないから平気だよ」
 綾の声がまゆみの事をあっさり “まゆみ”と呼び捨てにした。
 早くも2人の間に主従関係が成り立っているのか?


 「え~綾さん 本当ですか?絶対誰にも見せないで下さいねぇ」
 そう言いながらも、まゆみの表情(かお)は、誰かに甘えるようなそれだ。


 画面左端から人影が現れた。
 綾だ。
 黒いタンクトップに紫色のTバックショーツ。
 まゆみに比べて細身の身体。
 しかし 遥(はる)かに大きな尻に、見事なくらいTバックが似合っている。


 10cmほど背の高い綾が、優しくまゆみの肩を抱く。
 まゆみが、はにかみながら綾を見上げる。
 その横顔はまるで、恋人を見るような表情(かお)ではないか。
 少しテレがあるのは、カメラのせいなのか?
 それとも禁断の世界にいる自分のせいなのか。
 2人がやさしく口付けをした。
 私の胸がキューーーーーっと締めつけられた。


 唇を離した2人は、しばらく背を向けたままレース越しに外を眺めていた。
 まゆみの腰に回っていた綾の手に力が入り、引き寄せられるように2人がくるりとこちらを向く。
 綾がまゆみの背中に回り、画面にまゆみの正面からの姿が映し出された。
 再び困ったような表情のまゆみ。
 綾の手が下腹を摩(さす)りながら胸へと向っていった。
 私の大好きな大きな胸だ。


 綾がまゆみの巨乳を揉み解(ほぐ)す。
 ノーブラなのがよくわかる。
 タンクトップのスソがゆっくり上がった。
 あきらかにカメラを意識した綾の動きだ。
 乳房が見えそうになる所で、綾の手が止まる。
 私は画面に身を乗り出していた。


 一瞬に画面が変わった。
 同じ位置でまゆみが一人、こちらを向いている。
 エナメルグレーのタンクトップに、黒いショーツの先程の姿。
 まゆみは太ももと太ももをモジモジしながら立っている。


 「えへ まゆみ、わかったわね。絵のヌードモデルが出来なかったんだからね」
 どことなくサディスティックな匂いが混ざった綾の声だ。


 レズビアンの世界には “ネコとタチ”と言う言葉があるらしい。
 何が何で、どっちがどっちかは知らないが、おそらく攻め手と受け手と言う事なのだろう。
 私の中では分かりやすく、Sの綾とMのまゆみといった感じだ。


 まゆみがキュッと唇を閉じたかと思うと、両手をタンクトップのスソを掴(つか)んだ。
 そして腰を振りながら、ゆっくりそれを捲(ま)くり上げていく。
 下腹が見え、ヘソが見え、そして大きな乳房が顔を現した。
 タンクトップを絨毯(じゅうたん)の上に落とし、まゆみの手が黒いショーツの端を掴む。


 「まゆみ、お尻を向けるんでしょ」
 先程以上のサディスティックな声だ。


 まゆみがくるりと背中 いや、尻をこちらに見せ、中腰になってそれを突き出す。
 両手の指はショーツの端を掴んでいる。
 そして又 腰を左右に振りながらそれを下ろし始めた。
 割れ目が見え始め、大きく白いそれが現れた。
 88cmのバストより僅(わず)かに小さい87cmのヒップだが、それでも充分な大きさだ。


 カメラがまゆみの尻を程よい大きさまでズームする。
 中腰の膝に両手を置き、まゆみが尻を突き出している。
 わずかに見えるまゆみの横顔は ・・・ 唇を閉じ、目は床に向いている。


 「ふふ ・・・ まゆみ、綺麗なお尻ね・・・次は前を向いて」
 2人は何度こんな“遊び”をしたのだろうか。
 大きくなった股間を押さえながら、私の頭にそんな考えが浮かんできた。
 画面では、まゆみがこちらを振り返った。


 いつ以来のまゆみの裸だろう。
 ビデオの中とはいえ、久し振りに眺(なが)める妻の裸身だ。
 カメラは身体の所々の局部をUPで捉(とら)えたり、又 引いて全体像を映したり、それを繰り返し舐めるように撮り続けている。
 

 綾は“こっそり”ビデオを撮ると言っていた。
 しかしあえてカメラを意識させる撮り方 ・・・ 『~奥様は見られたいの・・・・見られて感じるの・・・・見られて悦(よろこ)ぶの~』
 いつかの綾の言葉が頭に浮かぶ。


 「ほら もう少し顔を上げるのよ」
 再び綾の声が聞こえてきた。

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