小説本文



画面に映るまゆみの顔 ・・・ 顔全体がトロ~ンとしたメスの表情。
 私とSEXした時でも、こんな表情をした事があっただろうか。
 これが不倫? と言う背徳感の成せる術(わざ)なのか?


 「まゆみ、ほら続けて欲しいんだったら教えてあげなさいよ」


 綾のその言葉に、まゆみの口が震えながら開いた。
 「ああ・・・あつし・・たくみ・・・お母さんねぇ・・・」
 (!!)


 「ああ・・い 今ねぇ・・・・厭らしい事・・してねぇ・・・」
 (なっ なんだ・・・これは・・・)


 「お お母さんの・・・オ オマンコねぇ・・もうドロドロなのぉ・・・・・」
 (・・・・・・・)

 
 「綾さんのねぇ・・ゆ 指が良いのよぉ・・・とっても・・ああ・・あつし君 たくみ君・・・お母さんは・・・へ 変態なの・・・・」
 (ウウウウウウ・・・・)


 「うふふ、気持ちいいでしょまゆみ・・・ほら、もっとおねだりしてごらんなさい」
 「ああ・・良いの綾さん・・・オ オマンコもっと・・グチョグチョにして・・ください・・・」


 「ふふ・・じゃあ逝かせてあげるから・・もう一度カメラに向って言ってごらん」
 「は・・い・・。いいの いいの 良いのよぉ・・オマンコが・・・あつし たくみ見てて・・・変態お母さんが逝くところを・・見てて・・ああああ・・・」


 まゆみのその最後の叫びの瞬間、画面が暗くなた。
 硬くなった股間の物をズボンの上から押さえながら、私は唖然としていた。
 しかし・・・・まゆみが4文字をあそこまではっきり口にするとは・・・。。
 そして・・・。
 まさか子供達に向って叫ぶとは・・・。
 私はどこかで、 “私へのメッセージ的な叫び”を、綾は演出するのでは・・・そんな予想はしていたのだが・・・。
 考えてもみなかった綾の演出。


 そのまま暗かった画面が、しばらくして明るさを取り戻した。
 綾が一人立っている。
 あきらかにそれまでとは違う場所だ。
 普段着を着た綾が、ニコッと笑う。


 『ゆうじさん こんにちは。・・・ビデオは楽しかったですか・・・奥様のエッチな姿はどうでしたか・・・でも、これを見てオナニーしちゃダメですよ・・・』
 (・・・・・・・・・・・)


 『次はね、又 凄い事を考えてるの・・。ゆうじさんはそれを映像で見たいか、生で見たいか・・考えておいてね。・・・ただし一つ条件があります・・・』
 (条件?)


 『うふふ それは今話したように、それまでオナニー禁止です・・。それと・・・・・SEXも禁止です』
 (!・・・)


 『えへへ 私ってサディスティックでしょ? ・・・近いうちにお話ししましょう。 ・・・では会社で・・・』
 

 その言葉を最後に画面が暗くなり、ビデオが終わった。
 興奮があり、驚きがあり、そして最後には“指令”までもが出ていた。
 綾は私のSEXを管理する事によって、私達夫婦を手のひらの上で躍らせようとしている。
 私は2年近く、妻に出来ない事を綾にしてきた。
 私の妄想を綾にぶつけてきた。
 調教・・・陵辱・・・。
 私は綾を支配してきた・・・・つもりだ。
 しかし・・・それも実は、私が綾に支配されていたのか?


 綾は今、私にオナニーと妻とのSEXの禁止指令を出した。
 それはお願いではなく、命令みたいなものだ。
 それを破ったら綾は、まゆみとの行為を私には見せないと言っているのだ。


 それにしてもあの妻が・・・・あのまゆみが・・・・・。
 まさかあそこまで・・・・。
 このビデオを見る前は、2人のふざけ合いながらの軽い“絡み”が映っている程度にしか思っていなかった。
 綾が以前 私に言った言葉を思い出す。
 『~案外 奥さんにも秘めた願望があって心の中じゃ卑猥な妄想で一杯かもよ~』
 『ひょっとしたらゆうじさん以上の変態かもよ~』
 綾がまゆみの心の奥を開放したのか?
 そんな事を考えながら画面を眺めていた私は、思い出したようにスイッチを切った。


 家に着いた私。 
 寝室では既にまゆみが寝息をたてていた。
 この1ヶ月と少しの間、家ではまゆみの様子に変わったところなど全く無かった。
 正に“私の妻に限って”。
 まゆみは私のいない所でこのDVDに映っているような事をしていたのだ。
 あのビデオは2人の行為のほんの一部だろう。
 ひょっとしたらビデオには映せない様な、もっと凄い事もしていたのではないだろうか。
 私の妄想がモクモクと湧き上がる。


 見たい・・・見てみたい・・・。
 妻がもっともっと乱れる姿を・・・・。
 もう止められない・・・・。
 見続けたい・・・・まゆみがどうなっていくかを・・。


 突然 私の手が寝ている妻に向って伸びようとする。
 まゆみの穴という穴を己の欲望で汚してやりたい。
 そしてこの可愛らしい顔を、快楽で歪(ゆが)めてやりたい。
 御しとやかな口から、卑猥な言葉を叫ばせてやりたい。
 しかし・・・。
 荒い息を吐き出しながらも、私は何とか思い止まった。

 
 綾・・・・。
 綾なら私の行為を見抜くだろう。
 私がオナニー、SEXをしたら、必ずその素振りから見抜くだろう。


 よし!
 我慢してやる・・・・でも最後は・・・。
 最後は綾とまゆみの2人を支配してやる・・・・これまで以上に。


 私はいつしか、一人頷きながら妻の寝顔を見つめていた。