小説本文



へたり込んだその態勢から顎が上がった。
 無性に喉が渇き、身体は暑く、夏美は潤いを欲していた。


 「ふふ、なんじや腰でも抜かしたか」
 「・・・・・」
 夏美は黙ったまま俯いた。


 「これ、顔を上げなさい」


 波打つ瞳の中では、堂島が自分の帯に手をあてていた。
 夏美は、堂島が着物を脱いでいく姿を黙って見つめるだけ。
 ブリーフ1枚になった堂島の姿も、夏美はもう何の違和感も感じない。
 見る者が見れば、年のくせにと言葉が付くであろう堂島のブリーフは派手な紫色。


 「ふふ、貴女とお揃いの色じゃな」
 そう呟いて、堂島が自分の股間を一揉みした。


 「久しぶりに儂の物を拝ましてやろう」
 そう言って手際よく下ろしたパンツの中から、“ソレ”が現れた。
 堂島の“ソレ”は、既に天を向き、赤黒い色と節くれた段差、そしてその場を支配する圧倒的な存在感。


 「どうじゃ、よく見ろ。」
 堂島は己の太い指で、股間の凶器の根元を回し摘んでいる。


 (・・ああ・・巨(おお)きい・・・)


 「東北の大学で見た男の物よりデカイじゃろ。しかしデカイだけではないぞ。硬さも・・巨(ふと)さも・・そこら辺の今時の若い者なんぞ比べもんにならんぞ」
 夏美は思わずゴクリと唾を飲み込んだ。


 「ふふ、それにしても貴女には命令が必要じゃな」
 「・・・・・」
 「貴女は仕事に対して今のところ素晴らしい成果を出しおる。自分で企画を立て積極的に行う事も出来るが、それは自分の得意分野だけじゃ」
 「・・・・・」
 「自分の苦手なものと向き合うと、いつも言い訳を探して指示を待っておる」
 「・・・・・・」
 「だからあえて命令をくれてやるわい。いずれは己の本性を出せるようになるのじゃからな。そうなれば貴女はもっと素敵な女になれる・・」


 堂島の言葉は最後は諭すように静かに語られ、その言葉は夏美の朦朧とした意識の奥深くに積もっていく。


 「さあ、早速命令をくれてやろうか」
 夏美に堂島の巨漢が近づいた。


 「“ゴクリ”・・・」
 顔の前に迫った肉の巨棒に、夏美の喉が鳴る。
 無意識にその塊に鼻先が寄った瞬間、首根っこを掴まれた。
 太い指が胸元に廻ると、ブラウスのボタンが飛び散った。 
 しかし夏美の口から、あの夜のような悲鳴が上がる事はない。
 開いた胸元からは自ら口にした通りのハーフカップのブラジャーが現れ、顔を出した乳房の先は見事に尖り立っている。
 続けてスカートを捲り上げられるとTバックの食い込みが露わになったが、夏美に抵抗の様子は現れない。


 「ふふ、いい格好じゃ。貴女は命令を欲しがっている牝犬じゃ。さあ、そのままコイツに寄ってこい。四つん這いでな」


 剥き身の臀・・・と言ってもショーツの細い部分が、割れ目を包んでいる。その尻がブルブル震えている。
 (・・ああ・・・)
 嘆きの響きと同時に瞳は波打ち、夏美は四つ足で又一歩近づいた。


 堂島がソファーを引き寄せる。
 腰を落とすと遠慮なしに股を広げ、天を向く肉の巨棒を握りしめた。
 又座(またぐら)の匂いに引き寄せられるように、夏美は更に一歩近づいた。


 堂島の眼がさらに細くなり、その奥では冷たい輝きが増している。
 冷炎な光に導かれ、夏美は惨めなはずの獣(イヌ)の格好も気にならない。


 その時、部屋のドアが開き、幸恵が現われた。
 幸恵の姿は赤いTバックショーツ1枚。


 「ふふ・・幸恵か」
 堂島の含み笑いに、幸恵は静かに微笑んだ。
 堂島が踏ん反り返るソファーの横で、幸恵は畏まる。
 大きな乳房を恥ずかしげもなく曝け出し、夏美の目にその姿は堂々としているように見えた。


 「夏美さん、どうじゃ幸恵の身体は?んん・・幸恵は肌を晒しておるんじゃ。貴女が服を着ているのはおかしくはないか?・・・さあ、そんな物は脱いでしまえ・・・」
 堂島の冷たい視線に、夏美はふらりと立ち上がった。


 夏美は焦点の定まらない眼差しで堂島と幸恵の姿を見つめながら、はだけたブラウスの残りのボタンに指を掛けた。
 ハーフカップのブラを外した上半身はうっすら汗を掻いていて、乳房の先は先程以上に尖り立っている。
 乱れたスカートのホックに手をやると、戸惑う事なくそれを足先から脱ぎ取った。


 (・・・・・・・)
 夏美は、薄い紫色のTバックショーツ1枚だけの姿。


 「ふふ、トロ~ンとした良い表情じゃ」
 「・・・・・」
 「“コイツ”が欲しいじゃろ?」
 堂島が巨棒を扱く様子に、夏美はコクリと頷いた。
 「なら、最後の1枚も脱いでしまえ」
 夏美はもう一度小さく頷くと、ショーツの両端に手をやった。


 「これ、後ろを向いてじゃ。そのデカイ臀(ケツ)をしっかりアピールしろ」
 堂島の言葉に、夏美はフラリと背を向けた。
 幸恵は黙ったまま、夏美の様子を見つめている。


 「ほれ、中腰になってもっと突き出すんじゃ」 
 堂島と幸恵、2人の目には見事な巨尻が映し出され。
 夏美はいきなりショーツを下ろそうとする。


 「こら、ゆっくり・・」
 「・・・・・」
 「尻肉をモジリながら・・」
 (・・ああ・・見られる・・)
 羞恥の意識にも手指は止まる事なく、ショーツを素肌から取り除いていく。


 「・・・夏美先生、旦那の前でもそうやってストリッパーの真似をした事はあるのか?」
 「・・・・・・・・・・・・」
 夏美の背中は微かな反応を示したが、首を左右に振りながら堂島の方に向き直った。


 「・・・貴女のその様子からすると、旦那の事より“コイツ”の事で頭が一杯の様じゃな」
 堂島のサディスティックな甚振りに、夏美は嘆きの息をつきながらも指摘された通り巨(ふと)く赤黒い塊から目を離す事が出来ない。


 「ほれ、牝犬になって“コレ”の匂いを嗅ぎに来い。貴女のデカイ臀を見たら、ほれっ、ガマン汁が溢れてきおったぞ」
 導かれるように両膝と両手を床に着けて、夏美は背筋を弛ませ臀(しり)を突き上げた。


 尻穴から股間の辺りの汗の跡にスーッとした解放感が広がり、夏美の中に崇拝の意識が広がった。
 お預けを食っていたペットが褒美にありつけた様に、口の中には唾液が沸いてきた。
 それでもトロンとした視線は飼主からの許可を待つようで、頼りない光を漂わせている。
 夏美は堂島の股座に顔を埋める寸前まで近づけた。


 すぐ目の前の陰毛の中から天に向かって聳え勃つ肉の凶器。
 ゴツゴツと節くれだった茎の部分。
 醜悪なまでに高い段差を形作る亀頭の部分。
 そして、間違いなく赤黑くテカり輝くその姿は、夢に現れた通りの物だった。


 夏美は堂島の許可の一声を待つ間もなく、手を伸ばそうとした。
 その時。


 「待て!」
 「?!・・・」
 

 「ふふ・・・」
 「・・・・・・」


 堂島が夏美の頬に手を当て、その手がゆっくり摩(さす)りながら下顎へと向かってくる。
 太い指が喉を上擦りながら下顎を通り、上唇を一跳ねした。


 「今日・・・・・“コイツ”の“情け”を頂けるのは幸恵じゃ」
 「!・・」


 それまで朦朧としていた夏美の眼差しに驚愕の光が灯った。
 しかし、すぐにそれは哀しい色へと変わっていく。
 堂島は夏美の表情を軽く笑うと、その視線を隣の幸恵へと向け直した。


 「さあ、幸恵、お前の番じゃ。もっと厭らしく、もっと卑猥に、そのショーツを脱いで見せろ」
 呆然とする夏美の横を幸恵が通り抜け、堂島の方に一旦裸体を晒すとクルリと背を向ける。
 夏美は四つんばいの格好のまま、首だけを幸恵の方へ振り向けた。


 赤いショーツに包まれた大臀を突き出し、幸恵が準備に入っていた。
 “情夫”に媚を売るように、幸恵が一呼吸おいて尻を振り始める。
 夏美の耳には、堂島が吐いた言葉が甦る。
 『厭らしく・・』 『卑猥に・・』


 女の生殖器官と排泄器官をそれこそ厭らしく、卑猥に、惜しげもなく披露しながら幸恵がショーツを抜き取った。
 そして夏美の顔の横にその大きな臀部を持ってくると、四足を着き身構える。


 「ふふ、夏美さん。あたしの“ココ”をよく見てなさい。・・・ご主人様の“物”がアタシの中に入るところを・・・」
 夏美にだけに聞こえる小さな声で、幸恵が囁いた・・・・・。

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