作品:奪われた夏-another side- 連載中 作者・NT 約10分で読めます
話の一覧(全39話)
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第38話
夏美は昨日のベットの上で、性臭の残り香を纏いながら堂島の寵愛を受けていた。
長い葛藤の末に堂島への従属を選んだ夏美にとって、夫を裏切った背徳感もそれは男への忠誠を後押しする役目に変わっていた。
今も傲然と見下ろす冷酷な眼に守られ、夏美は自ら望んで痴態を晒す女に成り果てていた。
堂島がチラリと時計を見た。
「・・・夏美さん、どれ、一旦休憩じゃ」
堂島が夏美から身体を離し、タバコを手に取った。
「午後からは客人が来おる。儂の友人知人が遊びに来おるんじゃ」
「・・・・・・・・・・」
「夕方からは貴女の昇進祝いを兼ねたパーティーもある。そろそろ準備もせんとな」
「・・・・・・・・・・」
「それと・・明日は朝1番で東京に行くぞ。大事な接待もあるし、儂の“女”としてお披露目もあるしな」
「・・・・・・・・・・」
「だから今夜中に旦那に最後の挨拶をすますのじゃ。ちゃんとその機会も考えておる。貴女は自分に嘘の付けない人間じゃ。だから正直に今の気持ちを旦那に伝えるんだな」
「・・・・・・・・・・」
「・・良いな?」
そう言い終えて、吐き出されたタバコの煙の中、朦朧とした顔がコクリと頷いた。
夕方近くからは堂島が言った通り、ポツリポツリと来客が現われた。
私服に着替えた夏美は幸恵や数日前に見かけたパートの女性たちと、客人を招き入れた。
来客の顔ぶれは、この町の町長であったり、警察署長であったり、その婦人であったりした。
また、学部長や大学の幹部連中に、東北の大学の役員の顔もあった。
「ねえ夏美さん」
仕事の合間、幸恵が話しかけてきた。
「午前中から何度かご主人が訪ねて来ていたわよ」
「!・・・」
「うふ、でも準備で忙しいから“居留守”させてもらったけどネ」
「・・・・・・・・」
「さっきも来たけど、その後はどこかに行ったみたい」
「・・・・・・・・」
「どちらにしても、ご主人とは後で会えるしね」
幸恵の嬉しそうな言葉に、夏美は強張ったまま頷いた。
「幸恵さま」
パートの女性が立っていた。
「また、誰かが・・・・・・・」
弥生はようやく屋敷の前にたどり着いていた。
新一が運ばれた病院からタクシーを飛ばし、土手に置きぱなっしにしてあった自転車に乗ってやって来たのだった。
この屋敷に住む沖田という男と喧嘩になったと、新一は言っていた。そして先に手を出したのは自分だと・・・。
弥生にはどうしても、あの大人しい新一がプロレスラーの様な体格をした沖田を、先に殴ったとは信じ難かった。
だから・・・こうしてやって来た。直接真意を聞いてみようと・・・本人に・・・沖田に・・・と。
弥生は“フーッ”と深呼吸して、ブザーに指を置いた。
そしてグッと押し込むと、遠くで音が鳴るのが聞こえた。
弥生はしばらく待ったが、門が開かない様子に踵を返し戻ろうとした・・・。
その時、門の横の勝手口の小さな扉が開き、幸恵が姿を現した。
「学生さんね。何か御用かしら」
その声に弥生が飛び上がって驚いた。
「あら、ごめんなさいね」
そう言って覗き見た弥生の姿、幸恵はその儚げな美しさに一瞬息を呑み込んだ。
「あ・・わ・・わたし・・・」
弥生が如何にも緊張の様子を見せながら、ピョコンと頭を下げる。幸恵がニコリと微笑む。
弥生が一呼吸おいて、挨拶を終えると新一の事を話し始めた。
弥生の話が一段落した時だった。
「分かったわ。とにかく沖田本人に聞いてみましょうか」
「はい・・・」
「ところで今夜は、遅くなっても大丈夫なのかしら」
「はい大丈夫です。両親は丁度旅行に行ってて誰もいないんです・・・」
「うふ、私が親だったら、貴女みたいな別嬪さんを置いて旅行には行けないけどね」
幸恵の冗談交じりの言葉に、弥生が初めて笑顔を見せた。
「えへ、そんな事はありませんよ。家(うち)の両親なんて最近は私にかまったりしませんから」
「うふ、分かったわ。とりあえずお上がりなさい。沖田はああ見えても大人しいのよ。心配なら私も一緒に話を聞いてあげるけど・・・」
幸恵の言葉に弥生の肩から力が抜けていった。そして自転車を庭に入れると幸恵の後ろを付いて歩いた。
弥生が通されたのは廊下の突き当たりにある6畳ほどの部屋だった。
「あの 幸恵さん。今日は何かパーティーでもあるんですか?お洒落をした方々を見かけました」
「・・・ええ、そうよ。“ある女(ひと)”の昇進祝いを兼ねたパーティーなのよ」
「え、そうなんですか」
「そうなのよ。学部長も来られてるのよ」
そう言うと幸恵は部屋を後にした。
弥生は幸恵との会話に、安心感を覚えていた。
もし“何か”が起こったとしても、起ころうとしても・・・・同じ建物内に学部長もいるのならと・・・・。
それに落ち着いて考えてみれば、沖田がいくら強面(こわもて)だとしても暴力行為など働くわけがないと・・・弥生はイスに腰掛けながらそんな事を考えていた。
しばらくしてドアが開き、再び幸恵が現われた。手に持った盆にはグラスが置かれている。
「さあ、弥生さん。これは家(うち)の特性ドリンクよ。飲んでみて」
弥生は笑顔で頭を下げ、そして素直にグラスを手に取った。
「私も沖田と一緒に話を聞いてあげるわ」
弥生はもう一度嬉しそうに頭を下げると、グラスの中身を半分ほど一気に飲み干した。
幸恵の口元がニヤッと歪んだ。
しばらくすると身体の奥から熱さが沸き起こっていた。同時に得体の知れない疼きも起こっていた。
クーラーが効いているはずなのに・・・・そんな意識が一瞬通り過ぎ、弥生の視界に靄(もや)が掛かってきた。
朦朧とした意識の中で、目の前に座る幸恵の口が動いている。
「・・・弥生さん、貴女も本当に可愛い女(ひと)ね。沖田が気に入ったのもよく分かるわ」
音声が途切れた感覚に、幸恵の顔がグニャッと歪んで見える・・・・。
「でも、貴女の今の彼氏はどうしようもない男なんですって。・・・短小に早漏なの?」
「・・・・・・・・・・」
「“その男”は貴女をほったらかしにして年上の女を追いかけてたらしいわよ」
「・・・・・・・・・・」
「それにしても、貴女もそんな男に誘われて外でもSEXをしたんですってね。親御さんが聞いたら何て言うかしら?」
「・・・・・・・・・・」
「でも・・・貴女にも変態の血が流れていたのね。そんな女は私たち、そう、沖田にはピッタリの女よ。さあ、夏美先生ともども私たちの仲間になりましょうね」
「・・・・・・・・・・」
「あら?・・・もう寝てるわね。・・・そりゃそうね」
弥生は既に寝息を立てていた。
「若い子の方が効き目が早いのかしら」
幸恵がそう呟いた時、部屋のドアが開き沖田が姿を現した。
「あら、沖田。この娘(こ)、可愛い子ね。さっき泰三様にも話しておいたけど、貴方に任す様よ。だから絶対、中途半端はダメよ」
幸恵の言葉を聞きながら、沖田は弥生の寝顔をジッと見つめている。
「沖田、完璧に仕込むのよ。分かったわね」
「はい」
沖田が弥生を見たまま頷いた。
その時。
「ん、ブザーが鳴っていますね」
「うふ、最後のゲストのお出ましね。じゃあ沖田、頼むわね」
「畏まりました。では、あちらで」
幸恵と沖田はもう一度弥生の寝顔を見届け、そして部屋を後にした。
その頃ーーー。
夏美は更衣室にいた。
浴室で身体を清め、この部屋へやって来た。
鏡に映る己の卑猥な肢体を見届け、この身体に似合う卑猥なショーツを選んでいた。
それを身に着けると、次に堂島がリクエストした黒いドレスを手に取った。
昔から気にしていた水泳選手の様な肩が露わになったが、そんな事はもう気にならない。
今まで一度も身に着けた事がなかった大きなイヤリングを手に取って、丁寧にそれを装飾した。
夏美は己の姿をもう一度鏡に映してみた。
どこからか男と女の笑い声が聞こえてくる。
夏美はゆっくり部屋の扉を開け・・・・・。
2階の踊り場に行くと、その隅で堂島が待っていた。
「うんうん。夏美さん、とても綺麗じゃ」
堂島の差し出した手に導かれるように近づき、夏美の頬が厚い胸板に吸い込まれていく。
「ふふ、心臓がドキドキしておるな」
「・・・・・・・・・」
「もうすぐご主人が来よるぞ」
「・・・・・・・・・」
「んん、震えておるのか?ほれ、儂の物を握っておれ。落ち着くじゃろ」
堂島に手を取られ、夏美は“ソレ”の膨らみを感じ取った。
同時に“ああ・・”と、小さな吐息が吐き出された。
「貴女は儂の女じゃ」
言葉の後、分厚い唇が朱い唇に重ねられた。
その時ーー。
「んん、現れたか。では、儂は先に下に行っておる。後は分かっておるな」
夏美は堂島の後ろ姿を見届けると、夫の高志に目を向けた。
(・・・アナタ・・・)
小さく頷き、そして一歩踏み出した。
夏美が2階の踊り場に姿を現すと、小さな歓声が沸き起こる。
その声に後押しされるように、ゆっくり階段を降り始める。
いつの間にか背筋を伸ばし、小ぶりな乳房と大きな臀部を揺らしながら颯爽と歩んでいた。
階段を降り切ると堂島に身体を寄せ、自然と肘に手を掛けた。
そして・・・。
長い葛藤の末に堂島への従属を選んだ夏美にとって、夫を裏切った背徳感もそれは男への忠誠を後押しする役目に変わっていた。
今も傲然と見下ろす冷酷な眼に守られ、夏美は自ら望んで痴態を晒す女に成り果てていた。
堂島がチラリと時計を見た。
「・・・夏美さん、どれ、一旦休憩じゃ」
堂島が夏美から身体を離し、タバコを手に取った。
「午後からは客人が来おる。儂の友人知人が遊びに来おるんじゃ」
「・・・・・・・・・・」
「夕方からは貴女の昇進祝いを兼ねたパーティーもある。そろそろ準備もせんとな」
「・・・・・・・・・・」
「それと・・明日は朝1番で東京に行くぞ。大事な接待もあるし、儂の“女”としてお披露目もあるしな」
「・・・・・・・・・・」
「だから今夜中に旦那に最後の挨拶をすますのじゃ。ちゃんとその機会も考えておる。貴女は自分に嘘の付けない人間じゃ。だから正直に今の気持ちを旦那に伝えるんだな」
「・・・・・・・・・・」
「・・良いな?」
そう言い終えて、吐き出されたタバコの煙の中、朦朧とした顔がコクリと頷いた。
夕方近くからは堂島が言った通り、ポツリポツリと来客が現われた。
私服に着替えた夏美は幸恵や数日前に見かけたパートの女性たちと、客人を招き入れた。
来客の顔ぶれは、この町の町長であったり、警察署長であったり、その婦人であったりした。
また、学部長や大学の幹部連中に、東北の大学の役員の顔もあった。
「ねえ夏美さん」
仕事の合間、幸恵が話しかけてきた。
「午前中から何度かご主人が訪ねて来ていたわよ」
「!・・・」
「うふ、でも準備で忙しいから“居留守”させてもらったけどネ」
「・・・・・・・・」
「さっきも来たけど、その後はどこかに行ったみたい」
「・・・・・・・・」
「どちらにしても、ご主人とは後で会えるしね」
幸恵の嬉しそうな言葉に、夏美は強張ったまま頷いた。
「幸恵さま」
パートの女性が立っていた。
「また、誰かが・・・・・・・」
弥生はようやく屋敷の前にたどり着いていた。
新一が運ばれた病院からタクシーを飛ばし、土手に置きぱなっしにしてあった自転車に乗ってやって来たのだった。
この屋敷に住む沖田という男と喧嘩になったと、新一は言っていた。そして先に手を出したのは自分だと・・・。
弥生にはどうしても、あの大人しい新一がプロレスラーの様な体格をした沖田を、先に殴ったとは信じ難かった。
だから・・・こうしてやって来た。直接真意を聞いてみようと・・・本人に・・・沖田に・・・と。
弥生は“フーッ”と深呼吸して、ブザーに指を置いた。
そしてグッと押し込むと、遠くで音が鳴るのが聞こえた。
弥生はしばらく待ったが、門が開かない様子に踵を返し戻ろうとした・・・。
その時、門の横の勝手口の小さな扉が開き、幸恵が姿を現した。
「学生さんね。何か御用かしら」
その声に弥生が飛び上がって驚いた。
「あら、ごめんなさいね」
そう言って覗き見た弥生の姿、幸恵はその儚げな美しさに一瞬息を呑み込んだ。
「あ・・わ・・わたし・・・」
弥生が如何にも緊張の様子を見せながら、ピョコンと頭を下げる。幸恵がニコリと微笑む。
弥生が一呼吸おいて、挨拶を終えると新一の事を話し始めた。
弥生の話が一段落した時だった。
「分かったわ。とにかく沖田本人に聞いてみましょうか」
「はい・・・」
「ところで今夜は、遅くなっても大丈夫なのかしら」
「はい大丈夫です。両親は丁度旅行に行ってて誰もいないんです・・・」
「うふ、私が親だったら、貴女みたいな別嬪さんを置いて旅行には行けないけどね」
幸恵の冗談交じりの言葉に、弥生が初めて笑顔を見せた。
「えへ、そんな事はありませんよ。家(うち)の両親なんて最近は私にかまったりしませんから」
「うふ、分かったわ。とりあえずお上がりなさい。沖田はああ見えても大人しいのよ。心配なら私も一緒に話を聞いてあげるけど・・・」
幸恵の言葉に弥生の肩から力が抜けていった。そして自転車を庭に入れると幸恵の後ろを付いて歩いた。
弥生が通されたのは廊下の突き当たりにある6畳ほどの部屋だった。
「あの 幸恵さん。今日は何かパーティーでもあるんですか?お洒落をした方々を見かけました」
「・・・ええ、そうよ。“ある女(ひと)”の昇進祝いを兼ねたパーティーなのよ」
「え、そうなんですか」
「そうなのよ。学部長も来られてるのよ」
そう言うと幸恵は部屋を後にした。
弥生は幸恵との会話に、安心感を覚えていた。
もし“何か”が起こったとしても、起ころうとしても・・・・同じ建物内に学部長もいるのならと・・・・。
それに落ち着いて考えてみれば、沖田がいくら強面(こわもて)だとしても暴力行為など働くわけがないと・・・弥生はイスに腰掛けながらそんな事を考えていた。
しばらくしてドアが開き、再び幸恵が現われた。手に持った盆にはグラスが置かれている。
「さあ、弥生さん。これは家(うち)の特性ドリンクよ。飲んでみて」
弥生は笑顔で頭を下げ、そして素直にグラスを手に取った。
「私も沖田と一緒に話を聞いてあげるわ」
弥生はもう一度嬉しそうに頭を下げると、グラスの中身を半分ほど一気に飲み干した。
幸恵の口元がニヤッと歪んだ。
しばらくすると身体の奥から熱さが沸き起こっていた。同時に得体の知れない疼きも起こっていた。
クーラーが効いているはずなのに・・・・そんな意識が一瞬通り過ぎ、弥生の視界に靄(もや)が掛かってきた。
朦朧とした意識の中で、目の前に座る幸恵の口が動いている。
「・・・弥生さん、貴女も本当に可愛い女(ひと)ね。沖田が気に入ったのもよく分かるわ」
音声が途切れた感覚に、幸恵の顔がグニャッと歪んで見える・・・・。
「でも、貴女の今の彼氏はどうしようもない男なんですって。・・・短小に早漏なの?」
「・・・・・・・・・・」
「“その男”は貴女をほったらかしにして年上の女を追いかけてたらしいわよ」
「・・・・・・・・・・」
「それにしても、貴女もそんな男に誘われて外でもSEXをしたんですってね。親御さんが聞いたら何て言うかしら?」
「・・・・・・・・・・」
「でも・・・貴女にも変態の血が流れていたのね。そんな女は私たち、そう、沖田にはピッタリの女よ。さあ、夏美先生ともども私たちの仲間になりましょうね」
「・・・・・・・・・・」
「あら?・・・もう寝てるわね。・・・そりゃそうね」
弥生は既に寝息を立てていた。
「若い子の方が効き目が早いのかしら」
幸恵がそう呟いた時、部屋のドアが開き沖田が姿を現した。
「あら、沖田。この娘(こ)、可愛い子ね。さっき泰三様にも話しておいたけど、貴方に任す様よ。だから絶対、中途半端はダメよ」
幸恵の言葉を聞きながら、沖田は弥生の寝顔をジッと見つめている。
「沖田、完璧に仕込むのよ。分かったわね」
「はい」
沖田が弥生を見たまま頷いた。
その時。
「ん、ブザーが鳴っていますね」
「うふ、最後のゲストのお出ましね。じゃあ沖田、頼むわね」
「畏まりました。では、あちらで」
幸恵と沖田はもう一度弥生の寝顔を見届け、そして部屋を後にした。
その頃ーーー。
夏美は更衣室にいた。
浴室で身体を清め、この部屋へやって来た。
鏡に映る己の卑猥な肢体を見届け、この身体に似合う卑猥なショーツを選んでいた。
それを身に着けると、次に堂島がリクエストした黒いドレスを手に取った。
昔から気にしていた水泳選手の様な肩が露わになったが、そんな事はもう気にならない。
今まで一度も身に着けた事がなかった大きなイヤリングを手に取って、丁寧にそれを装飾した。
夏美は己の姿をもう一度鏡に映してみた。
どこからか男と女の笑い声が聞こえてくる。
夏美はゆっくり部屋の扉を開け・・・・・。
2階の踊り場に行くと、その隅で堂島が待っていた。
「うんうん。夏美さん、とても綺麗じゃ」
堂島の差し出した手に導かれるように近づき、夏美の頬が厚い胸板に吸い込まれていく。
「ふふ、心臓がドキドキしておるな」
「・・・・・・・・・」
「もうすぐご主人が来よるぞ」
「・・・・・・・・・」
「んん、震えておるのか?ほれ、儂の物を握っておれ。落ち着くじゃろ」
堂島に手を取られ、夏美は“ソレ”の膨らみを感じ取った。
同時に“ああ・・”と、小さな吐息が吐き出された。
「貴女は儂の女じゃ」
言葉の後、分厚い唇が朱い唇に重ねられた。
その時ーー。
「んん、現れたか。では、儂は先に下に行っておる。後は分かっておるな」
夏美は堂島の後ろ姿を見届けると、夫の高志に目を向けた。
(・・・アナタ・・・)
小さく頷き、そして一歩踏み出した。
夏美が2階の踊り場に姿を現すと、小さな歓声が沸き起こる。
その声に後押しされるように、ゆっくり階段を降り始める。
いつの間にか背筋を伸ばし、小ぶりな乳房と大きな臀部を揺らしながら颯爽と歩んでいた。
階段を降り切ると堂島に身体を寄せ、自然と肘に手を掛けた。
そして・・・。
この話への反応
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