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 私達夫婦の奴隷としての“お披露目”は、始まって直ぐに妻の調教の履歴の語りとなっていました。
 妻は、堀田さん達との戯れから清水達との淫靡な秘め事を順に話しているのです。


 「奥さん、それでどうだったんだよ、未成年にマンコを見せた時の気持ちはよぉ」
 妻に質問等浴びせていくのは、きまった3、4人ですが、それでも他の男達も満足げに愉(たの)しんでいるのがその表情からも分かります。
 私達夫婦の名刺と免許証も、いつの間にか最後まで回ってしまったようです。


 「ああ…はい…。そうなんです、未成年に不純な行為…しかもこんな変態的な事をしたなんて……。後になってとんでもない事をしたと、胸はとても痛んだのですが……。それでもその時はもう、何て言えば良いのでしょうか…とにかく身体がゾクゾクして自分が自分でなくなっていく感じに興奮をしていたんだと思います…」
 「ふ~ん、なるほど…。それで他にはどんな事をやったんだ?」
 「はい……」


 その時、「チョッと待ちなよ」と別の男の声が致しました。
 「奥さん、その浴衣を脱いで話しな。その方がもっと気分が上がるだろ」
 「・・・・・・・・・」
 男の声に、堀田さんが奥にいる清水に確認をした気が致しました。そして私達の方を向き直って頷いたのです。


 今日のこの場所で裸を曝す事は言わば時間の問題でして、まして尻の穴まで拡げて見せる事も覚悟していた私達夫婦です。それでも妻は、一旦戸惑った素振りを見せましたが、一呼吸おくと細い指先が浴衣の結び目に向かったのです。
 そして、帯がスルスルと下に落ちていく様子に、私も自分の帯に手をやりました。
 その時また、関西弁の男の声がしました。
 「こらこら、アンタはまだ脱がんでエエよ」
 その男の目が、汚いものでも見るように私を見つめております。
 私の手はピタリと止まり、神経は妻へと向き直りました。


 「そうだ。奥さん、中学生の前で拡げた時の事を思い出してやってみろ」
 男の声に妻は口を噛み、顔全体が刹那そうな雰囲気になっていく感じがいたしました。しかし、両手は浴衣のあわせ衿を掴みますと、ギュッと握り、ゆっくりそのまま下がっていきました。
 浴衣は重ねられたままに、両手がお腹の辺りで止まると、今度は妻の足がその場で足踏みをしました。私の目には男性が小便器の前で立ち位置を整えるように足踏みをしたように見えたのです。そしてチンポを突き出すように股間を突き出し、両膝が外側に開いた気がしました。
 男達の目は「ほら」「はやく」と投げかけている感じがいたします。
 妻の顎が軽く上向いた時です。一呼吸おいて“バッ”とコートが…いえ、浴衣が拡げられたのです……。
 浴衣の中身は中年女の熟した肢体です。脂(あぶら)の乗った膨(ふく)よかな身体は、紫カラーの下着によって卑猥さが増しています。


 妻は両手に浴衣の端を握り、開いた格好のままで固まっています。私は妻の姿を正面からも覗きたく、腰を屈めるとコソコソと男達の側へと身体を動かしてしまいました。
 客座の男達も私の動きなど気にする事もなく、いや、妻の姿に見入ってしまい私の事などどうでもよかったのか、誰一人何も言いません。


 猥褻な姿態は男達の沈黙の視線に曝されております。その時“ソレ”に気付いた男から声が上がりました。
 「おおっ、刺青かよ!」
 最前列の男が“華”のマーキングに気づいたのです。
 回りの男達もソレに気づき、乗り出してきますと、私もその中に紛れるようにして、妻の姿態を覗き続けたのです。


 「それにしても卑猥な格好だねぇ」
 「奥さん、ひょっとして未成年相手に淫行もやったんじゃないのか」
 「そりゃそうだろう。何でもOKの公衆便所だもんな」
 容赦のない言葉に、妻は口元を閉じたままで、表情(かお)はますます暗身を帯びてきています。その様子は病的な感じで、先日の野外露出の時と同じような雰囲気です。


 「お客様、ちょっと失礼しますね」
 見れば清水の部下の一人が、カメラを抱えております。私は思わず顔を隠してしまいます。
 カシャ、カシャ、カシャと何度かフラッシュが炊かれました。その間の妻は、浴衣を大きく拡げたままで、豊満な乳房、熟した下腹、ムッチリした下半身、それらを曝しておりました。勿論、“華”がマーキングされた辺りも息づいて見えます。


 「奥さん、そろそろ全部脱ごうや」
 関西弁の男のネットリとした言葉に、周りの男もウンウンと頷いております。そして何を隠そう、私も一緒になって頷いているのです。


 細い指先が滑るように浴衣をはだきますと、背中に回ります。ハーフカップのブラが下に落ちたところで、又、部下の男の声が致しました。
 「浩美、Tバックが食い込んでる所もお客様にお見せしろ」
 その言葉に、妻は従順にクルリと背を向け、その巨尻を突き出しました。


 「ああ~たまんねぇなぁ」
 「匂いも嗅ぎてぇもんだ」
 その変質者のような声質に、私も巨尻の割れ目に顔を埋めたくなってしまいます。私の中からはそんな“高鳴り”と“羞恥”が、交互に湧いてくるのです。


 「奥さ~ん、突き出したままショーツを脱げや」
 妻はもう男達の言いなりです。両手の白い指がショーツの端を摘まむと、巨尻は更に突き上がります。細い布切れは、菫色の肛門とその下の陰毛にも食い込んでいます。そのショーツは臀部の揺れに合わせるように、脱ぎ下ろされて行くのです。


 全裸になった妻は、言われるまでもなく振り返ります。そのタイミングに合わせるように、又、声が上がりました。
 「奥さん、そのタトゥーをよく見せてくれ」
 男の声に私も、その部分を凝視致しました。記憶にあった妻の股間の翳りも、間違いなく整えられております。そして、ヘソ下何センチ位でしょうか、剃り際の直ぐ上の所にある華は薔薇のようです。


 「奥さんよぉ、その刺青はいつ彫ったんだい?」
 「……実は……」
妻が俯きながら私を覗いた気が致しました。
「つい先日、河川敷の男子トイレで……。そこで清水様の部下の方達に……」
やはり思っていた通り、私が“覗き行為”を終えた後に、清水の部下とあの浮浪者達に弄られていたのです。そしておそらく、妻は私の存在に気づいていたのだと……
その時また、堀田さんの声が聞こえてきました。


 「み、皆様……あの……ツガイには順を追って話しをさせたいと思うのですが….よろしいでしょうか……」
 客座の男も、勿論私も、事の流れをどこか忘れて、妻の痴態に見入ってしまっていたのです。堀田さんの畏まった姿勢に、渋々なのか納得したのか分かりませんが、男達が座り直していきます。そして私は、コソコソと妻の横へと戻って行ったのです。
 私が妻の隣に立ったのを確認して、堀田さんが「ええっと確か…清水様達と商店街で露出したところでした」と、妻の顔を覗きました。
 「・・・・・・・」
 「・・・・・・・」
 呼吸を整え、履歴を思い出しているのか……勿論それは凌辱、調教の履歴ですが……無言の視線を浴びながら、妻の頬がピクピクと震えました
 「あ…。ええっと、そうでした。商店街で露出をした後の事です」
 妻は我に帰ったように、再び喋り始めたのです。


 「…その後、清水様には河川敷の公園に連れて行って頂き、そこの男子トイレで、あの……ふ、浮浪者の″おチンポ″を…その……シャブらせて貰いました…そして、その方達のザーメンを呑ませて頂きました…」
 「うへぇ~マジかよ!それで、どんな味だったよ……ん?臭かったかい?」
 男のどこか嬉しそうな声に、妻はその時の″味″を思い出してるのか、私には喉元がゴクリと動いた気が致しました。


 「……に、苦くて……それに、臭くて。……ですが、二人目の方のを咥えました時は……その」
 「・・・・・・・」
 「何故か夢中になっていまして……しゃがんでオシャブリしてたのですが、アソコがジンジンしてきて……一緒になって高鳴りを求めた気が致します……」
 「それで、その浮浪者とオマンコもしたのかよ」
 「ああ……いえ」
 「何だ、マンコはしなかったのかよ」
 「・・・・・」


 妻の沈黙をどう解釈したのか、男の一人が。
 「ははん、本当は自分からオネダリしたかったんだろ。でもその時は出来なかったんだな……。まぁいいや。それで他にはどんな事をやったんだよ」
 「はい……。その次はこちらのホテルで堀田様達3組の御夫婦の……その……″集い″の様子を見学させて頂きました」
 言い終わると同時に、奥に座る男の一人から声が掛かりました。
 「俺はその時ここにいたぜ。奥さんともマンコ、させてもらったぜ」
 その声に、他の何人かの男の顔や口元が嬉しそうに歪んだのが分かりました。
 ここには清水の客が20人ほど来ているわけです。当然その中には“集い”に参加した者もいるでしょう。そして、妻とセックスをした男が何人もいるはずです。その男達も含め、この場にいる男全てが妻とのセックスを意識し始めたのではないでしょうか。


 「み、皆様……その集いは私達5号夫婦を含め、3組の奴隷夫婦がおりまして……このツガイは言わばゲストだったのですが……その……清水様の御配慮で……はい、参加を許されたのです」
 堀田さんも司会の立場を意識してか、何か気の利いた事を言おうとしたのでしょうが……けれど言葉は緊張に震えている様子です。


 「だいたい、どんな事をしてきたかは分かったわ。それで今はどんな事をしたいんや。ん?今日は“何を”みせてくれるんや?」
 「・・・・・・・」
 「・・・・・・・」
 関西弁の言葉は妻一人にではなく、私達夫婦に向いておりました。男の目が得体の知れない圧力となって向かってくる感じです。
 妻の口もつぐんでしまい、沈黙は確実にプレッシャーになっておりました。私は何かを言わなければと思いながらも、堀田さんの顔を覗いてしまいました。要は助けを願っているのです。


 「あ……あの、皆様……。恒例となっておるのですが、奴隷夫婦のデビューの前に行っている“予行練習”みたいなものがありまして……」
 「・・・・・・」
 堀田さんがそこまで話している途中で「それは前も聞いた事があるぞ!で、奥さんよ、その時はどんな事をしたんだよ?」と、これまた嬉しそうな声が聞こえてきました。
 「はい。その時は先輩奴隷の皆様の前で、その……主人と白黒ショーをお見せ致しました……」
 「へぇ~なるほどね。じゃあ今日は夫婦でオマンコするところを見せるんだ」
 その男が言い終わるのとほぼ同時に、堀田さんの一際大きい声が聞こえました。
 「は、はい。皆様…こ、ここからが今日の“お披露目”のメインイベントなのです」
 私から見える堀田さんの横顔は、高揚して見えます。隣の紀美子さんは、ここまで何一つ喋っておりませんが、それでもその表情は“何か”を楽しみに待っているような感じに見えます。


 「では、牝(メス)はそのままで……牡(オス)はあちらに………」
 “あちらに”と、堀田さんの目が向いたのは入口の所でした。その扉の横にはいつの間にか、巨漢の清水の部下が腕組みして立っております。
 男の目付きも清水のように鋭く、そして冷たい感じが致します。私の頭の中では「なぜ私だけが」と、不安と心配が膨らみます。


 扉の方を向いた私の足は、誰の目にも震えてるのが分かったと思います。隣の妻に助けを求めるような眼差しにも、怯えの色が見えているはずです。巨漢の男の目が有無を言わさず「早く来い」と見つめておるのです。
 私は想定していなかったこの展開に、不安を覚えながらも巨漢の男の元に向かいました。
 部屋を後にする際、残った妻がこの後どうなるか?……そんな心配も勿論湧きましたが、それよりも我が身を心配してしまう根性なしの私です。


 目的の場所に続く廊下は、来た時よりも一層暗く、重い空気です。やがて着きましたのは、初めて入る小さな部屋でした。
 そして……その小さな部屋で……。
 大変な事が起こってしまったのです………。

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