小説本文



顔を前後に動かしながら必死に男のものを咥える妻。
画面に映るのはそれだけだった。
屋外のどこだかわからない公園、そしてその木陰で男の股間に顔をうずめる女。
その女はAVとしてみればただの女かもしれない。
しかし今見ているのはAVではなく、自分の妻であり娘たちの母親である典子の姿だ。


「おおー、奥さんイきそうになってきたぞ」


男は声を出すと同時に両手で妻の顔を押さえ、膨張しきったものを妻の口に入れ込み快感を得ている。
妻の顔を使ってのピストンが次第に早くなり、妻の苦しそうな顔が見える。


「おおーー」


男の叫び声、誰かに聞かれないように声量を抑えてはいるが絶頂に達する快感に耐えられないという感じの声だった。
それと同時に、膨張し見るからに硬そうなものを妻の喉奥に入れ込み、大量の子種を注ぎ込んでいた。
その時間が何時間にも感じられるほど長く感じた。
時が止まったかのように男は妻に注ぎ続け、妻は男のものを受け入れ続ける。
妻の喉が動く。
あまりにも喉の奥に出され、身体が勝手に飲み込んでしまっているようだった。
どれくらいの時間だっただろう、たった数秒かもしれないが果てしなく長く感じた男の射精が終わった。
妻の口から引き出されると同時に白透明な液体がだらだらと垂れる。
こんなに出したのかと驚くほどだった。
妻が飲み込んでしまった分まで含めると相当な量だろう。
口から垂れ、糸を引いているその液体が次第に細くなり地面に落ちる。
それは妻の口からでた唾液と男の子種が交じり合い、口の中で男を爆発させるための潤滑液となった液体。
画面はそのまま真っ黒になった。
そこで終わっていた。


数秒後、また映像が始まった。


ホテルの一室だろう。さっきまでいたホテルらしい。
テレビ画面の中で身体中を紐で縛られた妻は窓のすぐ傍で俯いている。
窓から外の光が入り部屋の中はのどかな雰囲気だ。
その中全裸の妻が非現実感を感じさせる。
きつく縛られた紐の間から行き場を失った肌が苦しそうに張り充血している。
紐の目も粗く、痛々しい妻がそこにいた。
さっきまで口を犯されていた妻だ。
妻だけが映っていた画面の中に男が入る。
男の手がカメラに近づき、カメラを持ち上げた。
男はカメラをで妻を撮りながら近づいていく。
そして妻の背中に手をやり、ベッドのほうに移動させる。

「無理やりはやめて!」

無理やりはやめて・・・ということはこういう行為には同意しているということか?
ベッドの傍に来たとき男は妻を手でベッドに押し倒した。
手首を後ろ手に縛られている妻は受身を取ることができずそのままベッドに倒れこんだ。
妻の身体はベッドのバネで跳ね返され上下にゆれている。
そこに男が近づく男はズボンを脱ぎ始め、下半身裸になった。
ここまでくるともう現実感などなくただAVを見ているかのような感じだった。
そこにいるのは紛れもなく自分の妻、見ている自分の鼓動を感じる。
ただ何もできない見ているだけの自分は、画面の中で妻で遊ぼうとしている男たちより妻から遠い存在に感じた。
男はベッドに上がり、横向きに倒れている妻を仰向けに動かし、妻の口に下半身を近づけた。
それを妻がすんなりと口に含む。
一切の抵抗もしない、まるでそれが当たり前のように口に含んでいる妻。
恐怖で抵抗できないとうよりも諦めの表情だ。
しかしそれ以上にもう何回もこんな関係を続けているかのように男も妻も当然のなりゆきのように振舞っている。
テレビの画面から音が聞こえてくる。
男のものを口に含み、ピチャピチャと音がたっている。
自分とのSEXのときは音なんかたてずただ舐めるだけのフェラだ。
この映像が一体いつの映像で妻と男がどんな関係なのかわからないが自分よりも丁寧な行為をしていることは確かだった。
フェラの途中で男は妻から離れた。
カメラを元の位置に置いたらしい。
映像には青空の見える大きな窓が映る。
すると妻をM字開脚のような体制にさせ後ろから抱きかかえた男が画面に入ってきた。
そして大きな窓の外に向かって妻を晒し始めた。
カメラには下半身裸の男の後ろ姿が映っている。
そんな男に妻は抱きかかえられ窓の外に向かい下半身どころか全身を晒している。
青空から天気のよさがわかる。
もしそこを人が見ていたら妻の裸は丸見えだろう。
そこが何階なのかもわからないがホテルの部屋らしき部屋だ。
1階ではないだろう。
自分の知らないところで妻の身体の自由を奪い、外に向かって裸を強制露出させている男。
あまりの衝撃の数々でものを考えることを放棄し始めている自分がいた。

しばらく動きのない映像、よく見てみると音は入っていないが男は妻の耳元で何か囁いているようだ。
何を言っているんだろう。
この映像に慣れてきた自分とその非現実感を再確認した。
画面の中の男は妻に足をつかせ、妻は窓に向かって背中をつけた状態になった。
男と向き合っている妻。
すると男は右腕を動かし始めた。
男の背中が邪魔で何をしているかは見えない。
しかし確実に妻の体を触っていることだけはわかった。
今DVDを見ている自分には見えない、しかし妻と男の2人にはわかる空間、記憶、それが絶望感を通り越した感情を感じさせていた。
男の右手の動きが止まったと思った次の瞬間、今度はその右手で妻の太ももを触った。
触ったと思ったら妻の足を開かせ、妻の腰を低い位置に持ってこさせ妻は中腰の体制になった。
男の後姿の先に見える妻の両膝。
すると今度は男が腰を落とし、妻に押し付け始めた。
何が起きているのか理解はできる。
裸の妻がそこにいるだけでもう十分な衝撃だった。
男は腰を前後に動かし始める。
それまで妻への心配、この映像への嫌悪感を感じていたが、改めて現実のこれからを考えたとき目の前が暗くなってくる。
テレビから男の小さな声が聞こえてくる。
テレビ画面の音量が小さいのか、被写体が遠くてカメラそのものに音が入っていないのかはわからない。
映像を見ると男の身体が妻から離れた。
男はベッドのほうへいき、カメラのほうを向いて立ったまま両足を開いている妻が映っている。
すると今度は男がカメラを手に持ったらしく、映っている映像がぶれる。
床を映したかと思うとその画面は次第に上に上がり、妻の足が映った。
両足を開いた妻の膝下、そしてその間の床には黒い染みがあった。
男の精液なのかわからないが、妻の膝下が映された映像が太もも、股間へと上がったときにその染みは男の精液だとわかった。
妻の太ももあたりまで糸を引き上にいくにつれて少しずつ太くなる粘液。
白身がかったその粘液が妻の股間から糸を引いている。
映像が妻の茂みを映し、そこから明らかに浮いた白透明の細い粘液がぶらぶらと揺れていた。
そして気づいたとき、テレビからは妻の吐息が聞こえてきていた。
遠慮がちな、できるだけ声を出さないようにしているのが伝わるくらい小さな吐息、その吐息が吐き出されたとき妻の陰部から糸を引いていった白透明の粘液は床に落ちた。


そこでDVDは終わった。

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