小説本文



次の日は、びっくりすることが待っていました。学校から帰ってくると、お母さんが見たことのないような薄着をしていたのです。確かに最近日増しに暑くはなってきているとはいえ、夏までにはまだずいぶん日があるというのに、上は大きく胸元の開いた白い半袖Tシャツ、下は生足を出したホットパンツという姿なのです。ぼくはあんぐり口を開いてしまいました。普段もっさりした格好をしてるせいか、こうして見るとスタイルのよさが際立ちます。手足は若い娘に負けずにすっきり伸びていて、出るべきところは熟れた女性らしく豊満に実っています。情けないことに早くも股間が疼き始めました。
(お母さんはすごい身体だなあ。ああ、一度でいいからセックスしてみたいなあ)
 裸が見たいを通り越して、ぼくはそんなことまで妄想するようになっていました。
「マサルちゃん、おやつがあるわよ」
 優しく言ってぼくをダイニングにいざないます。用意された果物の盛り合わせをフォークで突付いていると、
「お掃除したら眠くなっちゃった。ちょっと横になるわね」
 そういってお母さんはソファに寝そべってしまいました。狸寝入りなのかどうかはわかりませんが、目はちゃんと瞑っています。ぼくはテーブルを離れ、するするとお母さんに近づきました。胸元からは白い胸の谷間が見え、むき出しの太腿も素肌がつやつやと輝いています。いつものお母さんとは違う人みたいです。間近で見る女性の生々しさにぼくは圧倒され、息をするのも忘れて、お母さんの身体を欲情した目で舐め回し続けました。
 時々、うーんと唸って身体の向きを変えるのですが、お母さんはけっして目は開けません。両膝を胸につけて両腕で抱え込み、ぼくに背中を向けたポーズの時などは、迫力のあるヒップがまともにぼくのほうを向いて、思わずそのままズボンを下げてオナニーをしそうになるぐらいでした。何度も寝返りを打つので、銀縁メガネが顔から少しずれています。
「お母さん、メガネが押し潰されちゃうよ」
 ぼくはわざと大きな声で言って、近づきました。とうとう我慢できなくなったぼくは、ピチピチに張り詰めたホットパンツのお尻を手のひらで撫で上げてしまいました。その感触の何と素晴らしかったことでしょう。お母さんはそれでも起きません。限界でした。興奮は極限です。ズボンの中はとっくにピンピンになっています。ぼくはお母さんをリビングに残し、部屋に飛んで帰って、お母さんのお尻の弾力の残る手で勃起を握り締め、さんざんオナニーを繰り返したのです。
 お父さんが帰ってきて、食事の時は、もうお母さんはいつもの服装に戻っていました。残念ですが、Tシャツホットパンツ姿は目に焼きついているのでオナニーのときは十分使えそうです。そのあとお母さんが二階に寝床の用意に行った隙にまた掲示板を見てみました。
『今日薄着を実行してみました。それほど凄い格好でもなかったですけど。お尻を触られました。そのあと息子は部屋でずっとオナニーをしていたようです。やっぱり心配です。ユミコ』
 すでに書き込みがあります。今回の成果に気をよくして、また嘘八百を並べることにしました。
『まあ、初歩としてはそんなものでしょう。だけど思春期の男子の性欲を甘く見てはいけません。底なしなのですから。ところで部屋で見つけた本はどうしました?』
 二階からすぐに戻って来そうなので簡単にしておきました。しばらくたってお母さんが入浴している時にまたノートパソコンを開いてみると、
『まだ持っています。少年が熟女を犯すとか、母と子の近親相姦とかの投稿が載っていて、なんだか怖い本です。ユミコ』
と返事がありました。今日のお母さんの刺激的な服装を見て、ぼくはどうしてもお母さんとセックスがしたくてたまらなくなってきました。それにはどうすればよいか、一生懸命頭を捻りました。学校のテストでもこんなに考えたことはありません。
『近親相姦という言葉がいけませんね。すごく悪いことのように響きます。実際には大したことないのですが。ここでわたしの実体験をお話しします。わたしもあなたと同じように悩んだ時期がありました。わたしにはあるママ友がいました。子供同士も仲良しで、どこかでエロ本を拾ってきて、それを2人とも隠し持っていたのですが、彼女がそれを見つけて、頭ごなしに叱り付けてしまったのです。さらにオナニーは汚らわしい行為なのですぐにやめるようにと余計なことまで言ってしまいました。結果、どうなったと思いますか。女の裸を見るのは悪いことだと覚えこまされた彼は、いまは新宿のゲイバーにいます。勉強にも意欲をなくし高校中退です。お子さんをこうさせたいですか?』
 そこまで書いてアップしても、お母さんがまだ戻ってきません。お父さんはすでに二階です。風呂場まで行ってみると、びっくりしたことに脱衣所の引き戸が少し開いています。ドキドキしながら目を当ててみると、浴室の折り戸にもほんの少し隙間があるではないですか。じゃーっじゃーっと水の流れる音がして、1センチくらいの隙間から、わき腹とお尻の横辺りしか見えませんが、紛れもないお母さんのお湯に濡れた薄桃色の素肌が直に目に入ってきました。曇りガラス越しに、立て膝で体勢を変えながらタオルを使っているのがよくわかります。
 ぼくはもうたまりませんでした。乳首やお尻の割れ目や陰毛が見えやしないかと必死に目をこらします。夢遊病者のようにズボンを下げて、気がつけばオナニーを開始してました。浴室から流れてくる湿気の濃い熱い空気が、何度も覗いているぼくの顔に当たります。ものすごい臨場感です。夕方さんざんオナニーした後なのに、すぐさま放たれた精液は引き戸の取っ手のところに勢いよく飛び散りました。あわてて後始末しようとしてから、ぼくは少し考えて完全に拭き取るのはわざとやめておきました。掲示板のことも気になりましたが、その日はさすがに疲れたので部屋に帰って寝てしまいました。
 朝、お母さんは脱衣所のことは何も言いませんでした。ぼくもそんな話題が出る暇がないように、勢いよく学校へ飛び出しました。
 学校から戻って掲示板に入るチャンスを狙いましたが、なかなかタイミングが合いません。また風呂の時間まで駄目かと思っていたら、お母さんが買い物に出かけて行きました。外出する予定があったせいか、今日は昨日のような肌の露出の高い服装ではありません。さっそくノートパソコンを見てみます。
『同性愛は絶対に困ります。どうしたらいいんでしょうか。今日、思い切ってお風呂場の扉と脱衣所の引き戸を少しずつ開けておきました。やっぱり息子が来て覗いていたようです。そこでオナニーをしていた証拠までありました。でも私は引き戸を開けたときに指にうっかり息子の精子をつけてしまい、その臭いをかいですごく興奮してしまいました。お恥ずかしい話ですけど、夫と最近ずっとご無沙汰なのです。もう2年になります。だから自分の子供とはいえあんな濃厚な精液の臭いをかいだら、おかしくなってしまいそうです。いろいろと困っています。ユミコ』
 昨日の夜の書き込みです。ぼくが立てた計画の大まかなあらすじは頭にあるものの、慎重に進めなければなりません。それにしても親がセックスレスに近いとは意外でした。雑誌の投稿にもよく出てくるシチュエーションです。勿体ないと思うけど、いつもげっそり疲れた顔で帰ってくるお父さんを見ていると、無理もないように思えます。
『いい傾向です。お子さんが気兼ねなくオナニー出来る環境を整えてあげてください。間違ってもオナニーは罪悪だなんて概念を植えつけないことが重要です。でもまだ本を返していないようですし、お子さんもお風呂をこっそり隠れて覗いている状況ですよね。前に話したママ友のところみたいになる可能性はまだ十分あると思っていてください。ちなみにですが、お風呂の戸はもっと開けて、裸くらい見せてあげたらどうですか?』
 最後の一文はちょっとどうかなと思いましたが、期待を込めて書いておきました。
 食事の間もぼくは落ち着きませんでした。うまくすればお母さんのヌードを見ることが出来るかもしれない。その期待でぼくの股間はずっと膨らみっ放しでした。チラチラお母さんの身体を盗み見ながら、ふと顔を見てみると、やはりぼくのほうをそれとなく気にしながら、首筋まで恥ずかしそうに赤く染めていたのです。
 ぼくは掲示板にお母さんが何と返事するかを早く知りたかったのに、この日に限ってお父さんが一階のリビングで晩酌をやりながら遅くまで粘っていて、なかなかノートパソコンを開くことが出来ませんでした。お父さんが二階にやっと上がっていくと、お母さんも入浴に行きました。
 急いでノートパソコンを開くと、
『ゲイとかホモだけはどうしても困るんです。罪悪感を持たないように明日、本は部屋に戻しておこうと思っています。女性の裸は隠れて見なくてもいいんだということを教えればいいんですね。息子のわたしを見る目が最近ますますギラギラしている気がします。ユミコ』
と書き込みが入っています。すかさず返事を打ちます。
『思春期の一時期だけを乗り越えればいいだけです。その一番性欲の強い時期に、よそ様に捌け口が向かわないようにすればいいんです。ちょっとした切っ掛けで、男の子は簡単に下着泥棒になったり痴漢になったりレイプ魔になります。その舵取りを間違ったら一生悔やんでも悔やみきれません。最も効果的な対処方法はまた明日書きます』
 お母さんの書き込みはお風呂の件がまったく触れてなかったけど、そういえばどうなっただろう。書いているうちに、掲示板よりそっちが気になってきました。脱衣所の前まで足元を忍ばせます。
(うわっ)
 驚きのあまり、心臓が止まりそうになりました。脱衣所の引き戸が半分以上開いていて、浴室の折れ戸もほぼ全開になっているのです。お母さんは待っていてくれたのか、扉に背中を向けてシャワーを浴びていました。その後ろ姿が丸見えです。濡れた肩先から白くすべすべした背中へお湯が流れています。大きくて盛り上がっているお尻の深い割れ目を目にしたとき、あまりの刺激に全身が震え始めました。ぼくはそのまま抱きついて、お母さんのお尻の割れ目に、勃起を思い切り擦り付けたくなりました。もし邪魔が入らなければその衝動を抑えられたかわかりません。ちょうどそこへ、なんということか階段を下りてくる足音が聞こえてきました。いったん二階へ上がってしまったら、めったに一階に下りてこないお父さんが、何の用だか今日に限って来てしまったのです。足音を立てないようにして、大急ぎでぼくは浴室の前を離れました。廊下の角に隠れます。こっそり覗くと、お父さんはリビングのほうへ行こうとして、浴室のほうへ戻ってきました。やけにシャワーの音が大きく聞こえるのを変に思ったようです。
「おい、扉を開けっ放しで何やってるんだ」
 驚いたような咎めるようなお父さんの声がします。
「あら、暑かったので急いで脱いで、シャワー浴びたの。あわててたので少し開いてたかしら」
「丸見えだぞ。うちにはマサルだっているんだから、気をつけてくれよ」
 お父さんは文句を言いながらも、その場を立ち去ろうとしません。ぼくは歯噛みしました。せっかくお母さんがぼくに見せるために扉を開けておいてくれたのに、関係のないお父さんがじろじろとお母さんのヌードを眺め回しているのです。こんなズルイことはありません。それにいくら仕事で疲れているといっても、あんな見事なプロポーションの裸を見たら、夫婦のセックスが復活してしまうんじゃないかと心配になります。セックスレスで欲求不満になっているお母さんだからこそ、付け込む隙もあるとぼくは計算していたのです。
 どうでもいいような会話をしながら、たっぷり5分間は浴室の前にいたお父さんは、ガラガラガラと大きな音を立てて脱衣所の引き戸をぴったり閉じてから、また階段をのぼっていきました。これでもう覗くことは出来ません。悔しい思いにくれながら、ぼくは部屋に戻りました。お母さんもお風呂を出て、二階に行ったようです。とんだアクシデントです。でもお母さんは素直にヌードを見せてくれる気でいたみたいでした。お母さんがぼくのことをすごく愛してくれている証拠です。掲示板を使って騙しているのが申し訳ない気持ちになりましたが、性欲には勝てません。一瞬かいま見た、お母さんのシャワーに濡れた真っ白いヒップが目の前によみがえります。またシコシコと右手を使って、オナニーの快楽にふけってしまいました。