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第20話
木曜日ーー。
昼間ーー。
敏男は予備校を休み、電車に揺られていた。
昼間のこの下り路線は比較的に空いている。敏男の両隣には、腰掛ける者は誰一人いない。目の前の席、敏男の正面には真知子が座ってる。
聞かされていた車両の位置に、その姿を認めた時は、昨日の出来事、そして、その後聞かされた大塚の言葉が夢では無かったと改めて思った。
大塚は『僕はね、いわゆる変態で、倒錯者なんだ。何時からか自分の中の変態的な性癖に気づいてね。それは、自分のオクサンの浮気に興奮を覚えたり、そのオクサンに他人とのセックスを勧めたり、そしてその様子を見たり、聞かせて貰って悦に入る事。なんだよ』と言った。
そのいわゆるカミングアウトを聞かされた時は信じられなかった。自分の熟女嗜好など可愛いものだと思ったし、大塚の告白は余りにも強烈すぎた。そして、夫の性癖を受け止めている“オクサン“真知子…。
敏男の前に座る真知子は、短めのスカートから足を伸ばし、組み換えている。その素振りは明らかに無意識を装っていた。
足が組変わる度に股間の奥には、黒いガードルとその下のランジェリーのシルエットが見え隠れする。
再び大塚の言葉が甦る『それでね敏男君、明日、時間があったら、真知子に付き合ってくれないかい。なぁに、そんなに心配する事はないよ。軽い露出プレーに、そうだね、電車が混んでたら痴漢プレーもしていいよ。それで適当な場所で野外セックスもしてきておくれ。僕かい?僕は仕事があるから、君達は適当にプレーを写真に撮ってメールで送ってくれればいいからさ。僕は昼休みにトイレでそれを視て…へへへ』
敏男は股間が疼くのを意識して、真知子の“その“部分を凝視した。
『それと、夕方、今日と同じ頃に又 ここに来てくれるかい。真知子はフラワーアレンジメントの教室があるから、君だけになるけど…』
敏男は大塚の言葉を思い出しながら、夕方頃まで真知子と遊戯を行った。勿論、予備校を休んだ罪悪感など感じる事もなく、優作の顔が浮かぶ事もなかった。
真知子との遊戯は、敏男にとって初めての事ばかりで、周囲の目を気にしながら行う行為には、新たな興奮を覚えるようだった。『病み付きになりそうじゃん』敏男は心の中でそう繰り返していた。
車両の客が少なくなった時には、真知子はなんとショーツを脱ぎ始めた。そして、敏男に“その“部分を開陳してみせた。敏男は取り憑(つ)かれたように、スマホのシャッターをきった。
ある駅で上り電車に乗り換えると、かなりの混み具合であった。真知子はあえて混雑する車輌を選んでいるようで、そこに敏男を誘導した。生まれて初めての痴漢行為に、敏男は戸惑いを覚えながらも直ぐに夢中になった。と言うのも、真知子がリードするように敏男の手を取ったからだった。後ろ向きから敏男の手を取り、尻の割れ目に導いた。また、乗客の動きに合わせて身体の向きを変えると、前から股間を敏男に擦り付けた。敏男が調子に乗って、スカートの中に手を入れると、見事にその部分が濡れている事に驚いた。
それから小さな駅で降りた二人は、多目的トイレに入った。その際のドキドキした感覚にさえも、性的な喜びを覚えるような敏男だった。そこは陽の入る明るい空間だったが、真知子のトロ~ンとした様子に、直ぐに淫靡な雰囲気へと変わっていった。真知子は敏男を誘惑するように服を脱ぎ、裸体を披露した。汚れた床の上で、その肉感的な肢体でポーズを決めた。その大胆さが、敏男にとっては何よりの興奮でもあった。敏男自身もそんな空間で、全裸になる事が興奮の局地だった。また、射精の我慢こそが快感であった。
次に連れて行かれたのは、あるビルの屋上だった。この場所が何かのメッカであったのか、或いは大塚夫妻が見つけた隠れ家的な所なのか、敏男には分からなかったが、ソコで再び下半身を晒した時は流石に警戒心を覚えた。けれど、妖しく迫るその瞳に気圧され、気づけば目の前の唇を奪っていた。その後は、熟した身体を揉みまくっていた。そして、壁に手を付かせると、レイプまがいに挿入した。全てが終わった後は、いつもの小心者の敏男であったが、それでも真知子の存在が心の平穏を何とか保っていた。
そして…。
夕方、敏男は約束通り再び大塚の家を訪れた。【華の会】に行くと言う真知子とは、途中で別れている。
『大塚』の表札を見ながら、敏男は登録してある番号で携帯を呼び出した。
直ぐに目の前のドアの向こうで、カチャっと鍵の回る音がしたかと思うと、大塚が姿を表した。
「ふふ、インタフォンを鳴らさないで、携帯に電話するなんて現代っ子なんだな」なぜか嬉しそうな顔を見せる大塚である。敏男はその様子を緊張の面持ちで見つめ返した。
「さぁいらっしゃい、敏男君」そう言って肩を叩いてくる大塚は、リラックスしている様子だ。
案内されたリビング、敏男はソファーに腰を降ろす。横目に映るのは、続き間の扉。昨日、この向こうの部屋で行われた恥態。今感じているのは、少しの緊張と新たな企てを期待する気持ちだ。
そんな敏男に、大塚が昨日と同じように缶ビールを持ってきた。
「敏男君、真知子とは楽しめたみたいだね。電車の中でのプレーや野外セックス、両方ともスリルがあっただろ」
そう話す大塚の様子は、今日も聖職者のものではない。
「それと、写真もメールしてくれてありがとうね。とても刺激的だったよ。昼休みに1回、放課後に1回、トイレで抜いてしまってね」唇を歪めた大塚の表情(かお)は、まさに変質者のそれだ。
「せ、先生…それで、今日また、ここに呼んだのは何かあるんですか」期待と緊張に、心を震わす敏男の声。
「うん、そうなんだよ敏男君。昨日、うちのオクサンとセックスして、それを覗かせてくれたよね…」
変態夫婦のアブノーマルな行為、それに加わった自分の振舞いに、高揚感を思い出す敏男。その敏男の目を見つめながら大塚が続ける。
「僕の願望に協力してくれたお礼に、君にも協力しようと思ってね」
「えっ…と言うと…」
「ふふ、君はほら、渋谷のお母さん…早苗さんとオマンコしたいんだろ」
ズバリの隠語を口にして、大塚が顔を寄せてくる。その暗い目に後退りしそうになりながら、敏男は恥ずかしげに頷いた。
「ふふ、そうだよ、もう素直になっていいんだよ。僕もその方が話しやすいからね」
「…ええ…はい」
「それでね、昨日君の口からも名前が出た上野君。実はその上野君と昨日の夜、電話でちょっと話したんだ」
「ええっ!せ、先生、う、上野を知ってるんですか!」
「ああ、僕もこの偶然には驚いたんだけどね。◯◯駅の近くにある【華の会】って言うのをやってるのが神田さんと言う昔世話になった人なんだけどね。その人が、影でいわゆる“売春倶楽部“…熟女専門のを経営してるんだ」
「…………」
「僕ら夫婦も縁あって、そこの会やらにお世話になってるわけさ。それで、神田さんから前に上野君の名前を聞いたのを覚えていたんだ」
「あぁ…あの…それで…」
「うん、それで昨日の夜に電話したんだよ」
「それで、う、上野に何て…」
「ふふ、昨日の事は言ったよ。僕の目の前で真知子とオマンコした事も話したよ。彼…上野君は君の事をセンスあるなぁって笑ってたよ」
「ウアア…」敏男の口から、絞り出すような呻きが上がった。
「それでね、君と早苗さんが結ばれるように、僕も協力しようって思ってね」
「あぁ…先生がなんで…」
「ふふ、さぁ何でだろうね。早苗さんは僕の元同僚だしね。けどね敏男君、良識じゃ判断出来ない事があるんだよ。上手く説明出来ないけど、何だか君を見てると“こっち“の世界に呼んでみたくなったんだよ。まぁ僕みたいな変態に見初められたと思って諦めておくれよ」
「あぁ…けど…けど…ゆ、優作の事はいいんですか。気にならないんですか」
「ハハハ、何を言ってるんだい。早苗さんを物にしたいと思った段階で、既に君も裏切ってるだろ親友を」
「…そ、そうなんですが…」
「まぁ彼も僕の教え子には変わりないけど、それでも我慢出来ないんだよ。変態的な刺激の為ならなんたって出来るんだよ僕は」
(ああぁ…ああぁ…ああぁ…)
暫くそんな敏男の様子を見届けて、大塚がビールを注ぎ直す。
「それでね、やる以上は覚悟しておくれよ」
「………」
「早苗さんを君の性奴隷にするつもりでやるんだ」
「あぁ…せ、せいどれい…」
「そうだよ、性奴隷だよ。君のその“持ち物“の虜にするんだ。君の言う事なら何でもする女にするんだ」
「あぁ…何でも…ですか…」
「ああ、出来るよ、出来るんだよ。君が脱げと言えば、何処でも裸になるんだよ。君が言えばどんな卑猥なポーズだってとるんだよ。君も何度も想像しただろ、彼女がが四つん這いになって尻の穴とマンコを開く姿を、股間をこれでもかって大股開きする格好をさ」
「あぁ…は…い」
その巨体が締め付けられていた。大塚の耽美な誘惑に、敏男の心と身体も固まってしまっていたのだ。
敏男の頭の中、微かに残っていた早苗を想う淡い気持ちは、再び悪の色で塗替えられようとしていた。
敏男の硬い目を見ながら、大塚が言う「ふふ、じゃあ段取りは僕と上野君でとるから。君は連絡が来るのを楽しみに待ってるといいよ」
(………)
「まぁ色々と妄想しておきな。得意だろ妄想は」
その巨体を隠すように、敏男は大塚の家を後にした。こうして一人になってみると、頭の中では良識を問う声が聞こえてくる。しかし、自問から導かれる答えは既に決まっていたのかも知れない…。
母親と呼ばれるような歳の女性とのセックス。あの味を染めてしまった今、敏男は悪魔にでもなれる気がしてきた。そして、その気持ちを後押ししているのは、親友(だった)優作に対する劣等感なのか…。
大塚の家を出てから、暫く歩いた所で上野の顔が浮かんだ。ヤツと大塚が知り合いだった事には、大きな驚きがあったのは間違いない。しかし、この偶然こそが、早苗と優作親子を支配出来る神のお告げのように思えてきた。
敏男はスマホを取り出すと、上野の番号を鳴らしてみた。
『ん~どうした』
それはもう、耳慣れた気だるい声だ。
「ああ、その、なんだ、元気かよ」
『はぁ?なに、そんな事を聞くために電話してきたのかよ』
「え、い、いや…」
『ふふ、分かってるって、あれだろ。大塚さんの事だろ』
「あ、そうなんだ。お前…大塚先生と知り合いだったんだな」
『ん、知り合いってほどじゃないけどよ。まぁ俺もずっと忘れてたんだけど、神田さんってオジサンの側にいると、いい歳をした中年の変態達と知り合うんだわ。その中の1人かな』
「あぁ…それで、その大塚先生から聞いたんだけど」
『分かってるって、童貞少年の母親の事だよな。大丈夫だって、お前の憧れのその早苗…ちゃんとお前と”アレ”出来るようにしてやるからよ』
「ほ、本当なのかよ…」
『へへ、大丈夫さ。実はもう仕掛けは大分進んでるんだぜ』
「えっ!そ、そうなのか…」
『ああ、順調だ』
「じゃ、じゃあいつ、その…会えるんだ」
『お前な、出会い系サイトじゃないんだぜ、そう焦るなよ』
「………」
『まぁ近いうちに。へへ、楽しみに待っとけよ。それとな、渋谷とはこれまで通り普通にしてろよ』
「わ、分かったよ…」
『ふふ、アイツにはちょっとばかしお灸を据えないとな。お前も腹の中じゃ、アイツに言いたい事があるだろうし…』
「………」
『ん、…まぁいいわ。とにかく渋谷の母ちゃんと犯(や)りたきゃ俺の言う事を聞くんだな。…いいか?』
「…ああ…うん…」
敏男の口からは、小さいけれど確かに肯定の意志が零れ落ちていた。その巨体と相反する小さな心臓は、確実に欲望に向かって鼓動していた。
敏男が上野と電話をしている頃――。
予備校では、優作が帰り支度をしているところだ。今日も授業は身に入らなかったと、溜息をつきながら周りを見回した。
(あいつは結局、今日もサボりか…)
今日1日、敏男の姿を探すのも何度目か。最近の敏男の態度には、呆れを認めていたが、それでもどこかに、心配の気持ちも残っている。
暫く敏男の事が頭の中で回っていたが、そこに時折り、母早苗の顔も現れた。。
夕べ遅くに帰って来た母。久しぶりに友人――確か名前は高田さん。優作の小学校時代、一緒に役員をやったと言う彼女と過ごした時間は、良い一時ではなかったのか。家に着いた早苗は、重い顔立ちで疲れきっていたのだ。
同じ頃、渋谷家――。
廊下で敏男との通話を終えた上野が、ニヤ付きながら部屋に戻って行く。
和室部屋の蒲団の上では、熟した肢体がまだ荒い息をついていた。
その後ろ姿に小バカにしたような声を掛ける上野。
「オバサ~ン、渋谷優作君のお母さ~ん、第3ラウンドも行く?」
顔を向けた早苗の目に、上野の股間が映る。ブラつく一物は、先ほどまでの硬度が少し弱まったように見えるが、そのふてぶてしさは変わらない。
「少し…少し…休ませて下さい…」切れ切れの声が落ちていく。
この日の朝、優作が予備校に出掛けて間もなく、何の前触れもなく電話があったのだ。
上野のその声を聞いた時は、背中が震えを覚えた。が、同時に得たいの知れない高鳴りも湧いてきた。
それからした事は、部屋の簡単な片付けとシャワーを浴びた事だった。服を脱ぐ自分を鏡に見ながら、なぜアタシはシャワーを…そんな疑問に答えを見つける事も出来ず、手際よく身体を洗っていた早苗。浴室を出て、もう一度鏡に映る女の顔を見た瞬間には哀しみが湧いてきた。しかし、唇を噛み締めながら服を着た。それから上野がやってくる迄の間、頭の中では昨日の由美の部屋での出来事が繰り返されていた。ビデオで撮られていたものは、間違いなく早苗自身の痴態だった。人妻として、母親としての貞操は完全に無くしたと認めた。そして、次々と湧き出る疼きをは、止める事が出来なかった。
夕べ、由美の家から自宅に帰ってからも、蒲団に入った後、アソコに自然と指が伸びていた。着ている服を脱ぎ、四つ身になって臀を突き上げていた。夫の顔を思いだし、ソコを忘れじの物で埋めて貰うシーンを想像しようとした。が、それは直ぐに若き情人の姿に変わっていた。
そして昼過ぎにやって来た上野。玄関を開ける時には、確かに戸惑いがあった。しかし結局、ドアを開けてその顔を見た瞬間、アソコがジュクリと濡れるのを感じた。
家に入ってからの上野は、部屋の中を舐めるように見ていた。そして、うつ向く早苗の手を取ると、いきなりその手を自分の股間の上に置いた。
その後、成り行きを悟っていたのか、早苗は誘われるまま上野を迎え入れた。細やかな抵抗…それは、夫婦の寝室を見せろと言う上野に対して、リビングのソファーベッドを目で示した時だった。けれど、そんな抵抗など何の事なく、ずかずかと家中を歩く上野に最後は、この和室の扉を開けていた。
和室部屋で抱きすくめられた後は、何の抗(あがら)いもなく若い身体を受け入れていた。
目にする剛直。
若き牡の体臭。
そして、全体から滲み出るふてぶてしさ。
早苗の頭は、瞬時にメスの欲求に支配された。
もう、薬の必要性など微塵も無くなっていた。
気づけば自分も裸になっていた。唇を奪われると直ぐに、自ら求めるように吸い返していた。胸をわしづかまれると、甘い吐息を溢していた。
早苗はアソコを触って欲しいと思った。
早苗はアソコを開いて欲しいと思った。
早苗はアソコを嫌らしい目で見て欲しいと思った。
早苗はアソコを舐めて欲しいと思った。
早苗はソコを獰猛な剛直で埋めて貰いたいと思った。
やがて、やって来た快楽にこれでもかと喘ぎ声を上げた。自身の声が次の責めに繋がると思い、求めて鳴いた。
それから果てる事なく沸いてくる欲求を請うように、自ら恥ずかしい言葉を吐いて、みっともない格好を披露していた。その堕ちていく意識が、更に自分を桃源郷へと誘い入れた。
気づくと声がしていた。
「ねぇねぇ、第3ラウンドはどうよ。そうだな、今度は場所を代えて…渋谷の部屋でやるってのはどうかな」
悪魔的な誘いに早苗は、一瞬ハッとした。しかし…。
「ダメだよ。オバサンはもう俺から逃げられないんだから。逃げたらもう“コレ“を貰えないんだぜ」
そう言った上野の右手は、股間のソレを握っている。
「あぁ…」朱い唇から涙声が落ちていく。
「さぁ行くよ。どうせ2階なんでしょ」
裸の背中を見せながら廊下に出る上野。早苗はフラつきながら立ち上がると、その後ろ姿に従った。己の股からは、生臭い液の残りが滴り落ちていく。そんな早苗は、産まれたままの姿で付いて歩く。早苗は全裸で我が家を歩く非日常の光景に、身体が熱くなっていた…。
夜――。
優作は食事を終えると、ちゃちゃっとシャワーを浴びて、部屋へ向かった。
食事中もそうだったが、予備校から帰った時に迎えてくれた母親の顔の重さに、言いようのない不安を感じていた。と、優作はふと床に何か液体のような物を見つけた。
(あれ、コップから零れた?)
さほど大袈裟に考える事なく、指でそれを拭き取ろうとした。
「ん!」想像したのと違う粘りに一瞬、甘味が混ざった物かと考えた。
(ん~ジュースは、このところ飲んでないし)
そう思い出して、枕元のケースから粘りけの付いた指を擦り付けるようにティッシュ1枚を抜き取った。それで床の水(のような物)を拭いさる。そしてそれを、丸めてゴミ箱へ…。
(あれ?)
ゴミ箱の中のゴミが、気のせいか無くなっている。
優作は空のゴミ箱にティッシュを投げ入れ、考えた。
(母さん、この部屋、掃除してくれたのかな)
それにしては、それ以外の所は今朝起きた時と変わっていない…筈であると、優作は頭を傾げてみた。
腑に落ちないモヤモヤの中で、母親の事を考えながらも、優作の手は自然とノートパソコンの電源を入れていた。無意識に最近のルーティンに入っている。
時刻を確認して、今夜は1時間。優作のマウスはカチャカチャと馴染みになってしまったページに向かった。
【変態熟女投稿掲示板】
そのサイトが開かれた時には、母親の事は頭から消えていた。
暫くそのサイトを見ていた優作はドアの方を振り返り、気配がない事を確認すると、ゆっくりとスウェットを下ろしていった。顔を見せた愚息を一旦握ると、先ほどのようにティッシュを1枚そこに用意した。そして…。